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日本一小さな美術大学?ただし学生の商品開発数は全国トップ級

金沢美術工芸大学 デザイン科 視覚デザイン専攻

広告関連の職に就く学生が多く、広告界に多くの人材を輩出している金沢美術工芸大学。学生に対する教員の多さをはじめ、随一の特徴を多数持った同大学の現在をレポートする。

01 入学式の翌日から新入生と4年生が組み、チームごとにデザインを競う課題「スタートデザイン」。短期間で金沢美大のエッセンスを先輩から学ぶ、毎年恒例のプログラム。

学生の商品開発数は全国トップ級

金沢美術工芸大学は国公立の芸術大学の中で、唯一音楽学科を持たない美術大学だ。視覚デザイン専攻1学年あたりの定員は20人。この少人数を利点として生かし、マンツーマン教育を徹底している。2005年から2007年まで教鞭をとっていた電通のアートディレクター出身の秋草孝教授は、学生のアイデア発想を徹底的にトレーニングする「アイデア教育」を金沢美大に根づかせた実績で知られている。現在は同じく電通 アートディレクター出身の後藤徹教授をはじめ、広告、エディトリアルデザインなどの専門領域を持った教員5名が指導に当たる。また、教授陣のネットワークを生かし、宮崎晋さんや水口克夫さんらなど、非常勤でさまざまな講師陣を招聘している。

広告会社のほか、映像制作会社、ゲーム会社、メーカーにも毎年多くの学生が就職している。就職希望者に対し100%の就職率を誇るというその理由は何か?「金沢美大の学生は、課題を通じてどの分野でも生かせる“アイデア発想”を身につけています。また、全員の前でアイデアを発表する時間が毎回必ずあり、それがプレゼンの練習になっている。あえて面接対策をせずとも、課題を通じ必要な能力を身につけていきます」と寺井剛敏教授は説明する。

また、同美大では産学連携プロジェクトを積極的に推進している。パッケージやロゴデザインなど、守秘義務があるものを含めれば、かなりの数に上るという。在学中からアイデアを仕事に生かす経験ができ、就職につながるケースもある。学生の開発した商品・サービス数ランキング(人数当たり)でも全国トップ級の実績を持つ。

金沢美大は2016年に70周年を迎える。それを記念し、全国の卒業生たちが連携して8エリアで展覧会を開き …

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