「うちで踊ろう」(2020年、星野源)他
名言ヅラしていなくて、みんなのおもちゃになるようなコピーが好きです。「ダッダーン」は幼稚園でゲラゲラ笑いながら真似していた、原体験とも言えるコピー。当時はダダンというのが商品名だということも知らず、ただ語感が面白くてひたすら繰り返していたのですが、それってコピーの究極の到達点ではないかと思うのです。意味がないけれど魅力的な言葉には今でも強い憧れがあります。
名作コピーの時間
サントリー「モルツ」/1993年
○C/一倉宏
サントリー「リザーブ」/1993年
○C/東野みゆき、岡康道、佐々木宏
三菱重工業「フォークリフト」/1994年
○C/松井正徳
小学校の同級生が6人しかしないド田舎で生まれ育ったため、接する広告媒体はCMしかありませんでした。だから正直、思い出のコピーとなると、もう全くないわけで、あるとしてもサウンドロゴとコマソンぐらいで、ビタミンちくわ♪とか、ハイリハイリウエハイリホ〜♪とか、説明しても訳がわからない状態。
そんな僕は、どうやったらものが売れるかを考えることが大好きで、つまりはマーケティングが大好きで今の会社を選んだのです。だからクリエーティブに配属されるまでコピーというものに特に興味があったわけでもなく、というよりも、僕にコピーを書くことが許されるとも思ってもいなかったんですね。正直、こんな場所で若いコピーライターの方に役立つ話などできる訳もなく、とても申し訳ないです。
と長い前置きをしておいて、さてさて、僕はコピーっぽいコピーよりはセリフが好きで…