JAGDA新人賞は、大原大次郎さん、鎌田順也さん、原野賢太郎さん
JAGDA 新人賞
大原大次郎
1978年神奈川県生まれ。2003年武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。同年omomma設立。
鎌田順也
1976年北海道生まれ。北海道東海大学(現・東海大学)卒業。北海道芸術デザイン専門学校卒業。2012年よりフリー。K D主宰。
原野賢太郎
1983年山口県生まれ。2006年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。同年、博報堂入社。
日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)による「JAGDA新人賞2014」が決定した。本年度の受賞者は、大原大次郎さん、鎌田順也さん、原野賢太郎さん。
本賞は、新人賞の資格(39歳以下)を有する年鑑出品者を対象としたもの。本年度は資格を有する年鑑出品者190名のうち、3作品以上入選の42名および1組を一次投票の対象とし、うち7名が最終のノミネートとなった。
受賞を受けて、三氏は今年6月、東京・クリエイションギャラリーG8で展覧会「JAGDA新人賞展2014 大原大次郎・鎌田順也・原野賢太郎」を行う。その後、各地に巡回を予定している。なお、授賞式は6月27日広島にて開催される2014年度JAGDA通常総会会場にて実施予定。
JAGDA賞発表、亀倉雄策賞は葛西薫さんに
JAGDA賞、亀倉雄策賞
日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)によるJAGDA賞、第16回亀倉雄策賞が発表となった。
これらの受賞作は、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、各カテゴリーの高得票作品を対象として数作品を選出(カテゴリー:ポスター、ジェネラルグラフィック、CI・VI・シンボル・ロゴ・タイプフェイス・モーションロゴ、ブック・エディトリアル、パッケージ、新聞広告・雑誌広告、インタラクティブデザイン、映像、環境・空間、複合)。本年度は2443作品が全国の会員から出品され、厳正な選考の結果、608作品を入選とし(入選率24.9%)、第16回亀倉雄策賞、JAGDA賞2014、JAGDA新人賞2014をそれぞれ決定した。
亀倉雄策賞を受賞した「ヒロシマ・アピールズ」は、国内外に向けて平和を希求する活動として、毎年JAGDAを代表して会員1名がボランティアで制作しているシリーズ。今回の受賞作はその16作目に当たるもので、選考会において、「グラフィックの原点とも言うべき作品」、「シンプルで力強い黒い線の表現が印象的」と評された。
入選作品を収録した年鑑は、編集長・服部一成さん、ブックデザイン・菊地敦己さんにより、6月発行の予定。発刊に合わせ、6月20日から東京ミッドタウン・デザインハブにて、年鑑作品展「日本のグラフィックデザイン2014」も開催。また、「第16回亀倉雄策賞受賞記念 葛西薫展」は、4月1日より東京・クリエイションギャラリーG8にて開催する。
第16回亀倉雄策賞
葛西薫
「ヒロシマ・アピールズ」
(ヒロシマ平和創造基金・広島国際文化財団・日本グラフィックデザイナー協会広島地区)(01)
JAGDA賞
ポスター
「ヒロシマ・アピールズ」
(ヒロシマ平和創造基金・広島国際文化財団・日本グラフィックデザイナー協会広島地区)
AD+D+I/葛西薫(01)
CI・VI・シンボル・ロゴ・タイプフェイス・モーションロゴ
「まいどや」(まいどや酒店)
AD+D/石川竜太(02)
ジェネラルグラフィック
「Every Little Thing ON'N'ON」
(エイベックス・マーケティング)
AD+CD/植原亮輔(03)
パッケージ
「越後亀紺屋 藤岡染工場」(藤岡染工場)
AD+D/石川竜太(04)
ブックデザイン
「建築を考える〔特装版〕」(みすず書房)
AD/葛西薫(05)
新聞広告
「森の彫刻」(サントリー)
AD+D/池澤樹(06)
環境・空間
「HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION」
(HOUSE VISION実行委員会)
AD+CD/原研哉(07)
インタラクティブデザイン
「Creation Is Free. Production Needs Fee.」
(クリエイションギャラリーG8)
AD+D/菊地敦己(08)
映像
「ake-vono」(ネットワークス)
AD+CD+D/吉野耕平(09)
複合
「21_21 DESIGN SIGHT デザインあ展」
(21_21 デザインサイト・三宅一生デザイン文化財団・NHKエデュケーショナル・日本放送協会)
AD/佐藤卓(10)
指とグラフィックデザインの新しい関係
「指を置く」展 佐藤雅彦+齋藤達也
独自の方法や考え方で、映像、アニメーション、グラフィック、教育方法、脳科学と表現の研究など、分野を超えた活動をする佐藤雅彦。そして、映像技術やコンピュータ・プログラミング、電子工学を駆使した展示設計、広告・舞台演出を行う一方、人間に潜在している知覚・認知能力を発掘することによって新しいメディア表現の可能性を研究模索している齋藤達也。この2人による「指を置く」展が開催される。
本展は、佐藤と齋藤が「指(身体)とグラフィックデザインの新しい関係」をここ数年探求してきた中で生まれた新しい表現、新しい表象、新しい可能性を、会場で来館者に体感してもらうもの。「『指を置く』には、人間が見過ごすわけにはいかない種類の表現群が、手がつけられないままに鉱脈のように我々の前に横たわっていたのである」と佐藤。「指を置く」というさりげない行為にどんなことが潜んでいるのか、まずは体験してみたい。
「指を置く」展 佐藤雅彦+齋藤達也 | |
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2月6日~28日 ギンザ・グラフィック・ギャラリー 11時~19時(土曜日は18時まで) 休館:日曜・祝日 入場無料 お問い合わせ→03-3571-5206 ギンザ・グラフィック・ギャラリー |
人類の歴史におけるイメージの創造と享受
イメージの力
上記すべて国立民族学博物館蔵、写真提供:国立民族学博物館
大阪の国立民族学博物館のコレクションから約600点にもおよぶ収蔵品を展示する「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」が開催される。
本展は同博物館と国立新美術館との共同企画で、人間が生み出した素晴らしい視覚芸術に対して、新たな見方を提示することを目指している。世界のさまざまな地域と時代を射程に入れ、現代に至るまで繰り返し行われてきたイメージの創造とその享受という、人間とイメージのダイナミックな関係に迫る。会場には、古代の仮面や神像から、いま活躍中の美術家の作品までが、美術館と博物館の垣根を超えて一堂に会する。これらを地域や時代ごとに分類するのではなく、共通した造形性や効果、機能に着目して提示する。
儀礼に供されてきたイメージの圧倒的な生命力、文化交流から生まれたハイブリッドな造形など、人類が培ってきたイメージの活力を存分に体感する場となりそうだ。
イメージの力─国立民族学博物館コレクションにさぐる | |
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2月19日~6月9日 国立新美術館 企画展示室2E 10時~18時、金曜日は20時(入場は閉館の30分前まで)火曜休館(4月29日、5月6日は開館、5月7日は休館) 入場料:一般1000円、大学生500円 お問い合わせ:03-5777-8600 ハローダイヤル |
世界各地で撮影されたティルマンスの最新プロジェクト
ヴォルフガング・ティルマンス「Affinity」
現代美術作家 ヴォルフガング・ティルマンスの新作展「Affinity」が、ワコウ・ワークス・オブ・アートで開催中だ。
本展は世界各地を旅しながら撮影を行った最新プロジェクト「Neue Welt(新しい世界)」からの新作を公開する。加えて、印画紙に直接光や感光乳剤で操作を加えた結果、紙面に残留する塩化銀などの化合物によって抽象絵画のような画面が生み出される「Silver」シリーズからの最新作、またフレームを用いず壁にクリップで直接シートを展示する2メートル以上の大型インクジェット作品などを展示する。会場は、ティルマンス自身のディレクションによる多彩なインスタレーション空間となる。
近年、ティルマンス作品の重要な要素として語られる機会が増えてきたのが、レイヤー(重ね合わせ、多層構造)の要素。今回の新作展でもそのような作品を多く見ることができる。また、ティルマンス自身の編集によるアーティストブックも刊行される。
ヴォルフガング・ティルマンス『Anity』開催中、 3月15日まで。ワコウ・ワークス・オブ・アート | |
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11 時~ 19時 日曜・月曜・祝日休廊 お問い合わせ:03-6447-1820 ワコウ・ワークス・オブ・アート |
文化の交差点としてのファッション
拡張するファッション
インディペンデントな個人雑誌『here and there』の編著者として、長年ファッションやアートの世界を見つめてきた林央子。その著作『拡張するファッション』を元にした、同名の展覧会が始まる。
本展は、従来のファッション展とは大きく異なる。ファッションを人々がささやかな日常生活の中で美的感覚を養い、生き方や考え方を他者に対してコミュニケートするための手段と考え、パフォーマンスやワークショップの手法を取り入れているアーティストの活動や、彼らと関わりのあるフォトグラファーや現代美術家の作品を展示する。アートやデザイン、出版といった複数ジャンルが出会う文化の交差点として、これまでとは違う観点からファッションを見ることができる。
拡張するファッション | |
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2月22日~ 5月18日 水戸芸術館現代美術ギャラリー 9時30分~ 18時(入場時間は17時30分まで) 月曜休館(ただし5月5日は開館) 入場料:一般800円、中学生以下、65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料 お問い合わせ→029-227-8111 水戸芸術館 |
いまの時代の表現を見て、体感できるフェスティバル
第17回文化庁メディア芸術祭
第17回文化庁メディア芸術祭の受賞作品、および功労賞受賞者が決定。2月5日より16日まで「平成25年度[第17回]文化庁メディア芸術祭受賞作品展」が東京・六本木の国立新美術館を中心に開催される。
本年度エンターテインメント部門大賞を受賞したのは、本田技研工業のコンテンツ「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」。1989年のフォーミュラ・ワン世界選手権日本グランプリ予選で、アイルトン・セナが「マクラーレン ホンダ MP4/5」で記録した鈴鹿サーキットの当時世界最速ラップのデータをもとに再現したドライビングを、ムービーや3DCGで体験できる。受賞作品展では、データから生成された映像群や、音を実際に体験できる展示が行われている。
本展には、世界84カ国・地域より寄せられた4347作品の応募から選ばれた本年度の受賞作品・審査委員会推薦作品が並ぶ。インスタレーションやグラフィック作品、アニメーションやマンガ作品の展示だけではなく、インタラクティブアートやゲーム、ガジェットなど、参加者が体験できる作品展示が、本展の最大の見どころ。また会期中にはトークイベント、パフォーマンス、ワークショップほか約90のプログラムが開催される。エンターテインメント部門では、2月7、9、11、15日に受賞者によるプレゼンテーションを、7、8、15、16日にワークショップなどを予定している。
エンターテインメント部門 受賞作品
大賞
『Sound of Honda / Ayrton Senna 1989』(01)
菅野薫/保持壮太郎/大来優/キリーロバ ナージャ/米澤香子/関根光才/澤井妙治/真鍋大度
©Honda Motor Co.,Ltd.and its subsidiaries and a liates.
優秀賞
『スポーツタイムマシン』(02)犬飼博士/安藤僚子
©2013 Sports Time Machine
『プラモデルによる空想具現化』(03) 池内啓人
©2013 IKEUCHI Hiroto Photo:萩原楽太郎
『燃える仏像人間』(04) 宇治茶
©2013 燃える仏像人間製作委員会
『トラヴィス「ムーヴィング」』(05)
Tom WRIGGLESWORTH / Matt ROBINSON
©2013 Red Telephone Box
新人賞
『ゼゼヒヒ』(06)
津田大介©neologue.inc
『やけのはら「RELAXIN'」』(07)
最後の手段(有坂亜由夢/おいた まい/コハタ レン) ©felicity
『TorqueL prototype 2013.03 @ E3』(08)
なんも(柳原隆幸)
©2013 FullPower SideAttack.com All Rights Reserved.
平成25年度[第17回]文化庁メディア芸術祭受賞作品展 | |
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2月5日~16日 国立新美術館、東京ミッドタウン、シネマート六本木、スーパー・デラックス ※開館時間、休館日は会場によって異なる 入場無料 問い合わせ:03-5459-4755 (受付時間:9時~20時) 文化庁メディア芸術祭事務局 |