ビッグデータの活路としても注目される人工知能。ビッグデータの活用にあたり、人間が行う作業を代替するシーンは増えつつあり、いずれはマーケターの仕事を奪う可能性も指摘されている。
人工知能のインパクト
いま、世界中の全産業レベルで注目・注力されているA.I.(人工知能)やディープラーニング。これらは今後のマーケティングにおいて、どれだけのインパクトをもたらすのでしょうか。これまでのデジタルマーケティングは、情報伝達経路(メディア)や商品の置き場所のインターネット化(デジタル化)を軸に行われ、現在はビッグデータを蓄積・分析して、マーケティング施策に生かされつつあります。
そうした大きな進化を遂げてきた企業のマーケティング活動ですが、現在は、その進化すらも凌駕する変化をもたらすであろう人工知能とIoTの時代の入り口にいます。実はここからがインターネット社会の本番です。なぜなら普通のモノがインターネットにつながり、人間は日常の生活行動の中でまったくインターネットを意識しなくなるのです。
それはまさしく空気のような存在で、“Digital Universe”と呼ばれています。マーケティングにおいても、従来のAIDMAプロセスの前に、データを自動で検知・認識・優先順位付けし、自動で判断・処理・フィードバックまでを人工知能ソフトウェアが行うAuto Sensoring& Auto Directionのプロセスが入り込んできます(図表)。つまり、人が意識しないうちに、人工知能が自然にデータを処理し、その結果が表示されるのです。
図表 自動認識・検知&自動判断・制御(Auto Sensor-ing & Auto Direction)のプロセス
IoTが普及した社会では、従来のAIDMA プロセスの前に、データを自動で検知・認識・優先順位付けし、自動で判断・処理・フィードバックまでを人工知能ソフトウェアが行うAuto Sensor-ing & Auto Directionのプロセスがあり、一連の流れをシームレスに統合管理していくことが求められる。
コンピュータの進化においては当然の進化であり …