販売促進の専門メディア

「くまモン」起用プロモーションの効果

販促・集客効果が期待できそうな「ご当地キャラクター」図鑑(2) 西日本編

キャラクター研究家 犬山秋彦

044_01.jpg

今年に入り、アサヒ飲料「アサヒ 十六茶」をはじめ、企業によるご当地キャラクターのプロモーション起用が増えてきた。「ゆるキャラグランプリ2012」で優勝した愛媛県今治市「バリィさん」をはじめ、くまモンに続くヒットキャラクターも生まれつつある。ここではご当地キャラクター事情に詳しい犬山氏が、販促・集客効果が期待できそうな注目キャラクターを解説。まだ商業的な起用は少ない今が、時代に先んじるチャンスかもしれない。

東日本編はこちら


オカザえもん(愛知県岡崎市)

サブカル好きの心をとらえる不気味キャラ
ファンは情報拡散力の高い若者たち

044_06.jpg

もともとは現代美術展「岡崎アート&ジャズ 2012」に出展された美術作品だったが、13年4月に岡崎市から「岡崎アート広報大臣」に任命され、7月にはジャズバンドを結成するなど精力的に活動。「ご当地キャラ総選挙2013」では2位となって注目を浴びた。不気味な風貌(ふうぼう)と不安定な動きで子どもたちからは不気味がられ、その様子がニュースなどでも報道されている。サブカルチャーを好む若者からの評価が高く、彼らの口コミ力がオカザえもん人気を支えていると言っても過言ではない。新しいモノ好きの彼らをターゲットとした情報誌やカルチャー誌、IT系の新サービスのPRに有効だろう。また、作者自身も現代美術家なので、キャラクターを絡めた多角的なプロモーションを依頼するのも面白そうだ。

ジャンル ●出版 ●ITサービス


いしきりん(大阪府東大阪市・石切参道商店街)

「R-1ぐらんぷり」では1回戦突破!
押しの強い関西系の女の子キャラ

044_07.jpg

「ゆるキャラグランプリ」では常に上位、ピン芸人を対象とした「R-1ぐらんぷり2013」でも一回戦突破という経歴を持ち、13年1月からは松竹芸能にもタレントとして所属している。キリンなのに首がないので「クビにならない=就活中の学生に縁起が良い」という無理のある設定から、緊急雇用対策基金事業PRの大阪府親善大使にも就任。大阪キャラならではの貪欲さを持ち合わせている。石切という地名にちなんでポシェットはダイヤモンドになっており、R-1で披露したフリップ芸もあるので、宝飾品の通販番組にどうだろう。押しの強さもぴったりだ。同じく通販でも、名産品やグルメなら、しゃべれて食べられる顔出しキャラ「山田るま」(全日本だるま研究会公式)がおすすめ。

ジャンル ●宝飾品 ●テレビ通販


ポピアン(大阪府堺市・堺市都市緑化センター)

グランプリ最下位で親近感アップ!
花と緑でエコロジー企業をPR

044_08.jpg

昨年の「ゆるキャラグランプリ」では最下位だったが、それがかえってワイドショーやバラエティ番組で話題に。「不正があってはいけないので職員にも投票させず、宣伝もしなかった」という担当者の純朴で生真面目なコメントもファンの共感を呼んだ。緑化センターのイメージキャラクターなので、省エネ・エコロジー商材や環境貢献型キャンペーンのPRにはうってつけだ。また、最近は空き地に野生の植物を植えて緑化する「ワイルドフラワー活動」が広まっているが、ポピアンのモチーフはその象徴であるカリフォルニアポピーなので、CSR活動の一環として地域の花植えイベントなどにポピアンを呼んでも、企業姿勢のアピールにつながるだろう。

ジャンル●エコロジー商材 ●環境貢献型キャンペーン


ペッカリー(岡山県・BIZEN中南米美術館)

日本と中南米を文化で結ぶ
"世界最古"のグローバル系キャラ!?

044_10.jpg

岡山県にある古代中南米美術館が生みの親で、エクアドルで発掘された約3000年前の土偶がモデル。「世界最古のゆるキャラ」を名乗り、岡山県のご当地グルメ「カキオコ」の守護神に任命されている。日本と中南米の文化的な架け橋となるべく、日本ではまだ普及していない調理用バナナのPRキャラクターとしても活躍。付き添い(サブキャラクター)の「ホセ艦長」とともに定期的に中南米諸国を巡っており、エクアドルをはじめとする中南米の大使館とも親交が深い。日本にはコーヒーやチョコレートなど、中南米産の輸入品やその加工品が多いため、そうした食料品のプロモーションはもちろん、中南米文化を取り入れた雑貨などの貿易業のPRにもぴったりだろう。

ジャンル●コーヒー ●チョコレート ●輸入雑貨


なんじぃ(沖縄県南城市)

団塊世代も憧れる年齢の重ね方
沖縄のおじぃが高齢化社会を元気に!

044_09.jpg

ハートと「おじぃ」(おじいさんを指す沖縄の方言)をモチーフにしたキャラクターで、全国的に見ても老人のキャラクターは珍しい。顔には愛嬌(あいきょう)があり、バスケットボールなどの激しいスポーツにも果敢に挑む、最近のアクティブシニアを象徴するようなキャラクターだ。団塊の世代が定年を迎え、活動的なシニア世代は今後ますます増えていく。従来の介護関連商材だけでなく、診療所付きのマンションや独居老人向けに栄養バランスを考慮した食事の宅配サービスなど、新たに生まれ続けているシルバービジネスのプロモーションに、これほどぴったりなキャラクターもないだろう。また、沖縄といえば長寿で有名なので、シニア向けの健康食品のイメージキャラクターにしても説得力がある。

ジャンル●シニア向け商品


犬山秋彦(いぬやま・あきひこ)氏

キャラクター研究家 。1976年生まれ。自衛隊、ディズニーキャストを経てライターに。戸越銀次郎、大崎一番太郎などご当地キャラクターのデザイン・運営なども行う。著書に『ゆるキャラ論』(共著)、『しんかいくんとうみのおともだち』(絵本・イラスト)がある。
あと0%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

「くまモン」起用プロモーションの効果 の記事一覧

全25事例を検証!くまモン起用タイアップの効果(5) ホテル
全25事例を検証!くまモン起用タイアップの効果(4) 旅行・航空
全25事例を検証!くまモン起用タイアップの効果(3) 自動車など
販促・集客効果が期待できそうな「ご当地キャラクター」図鑑(2) 西日本編(この記事です)
十六茶、ウィルコム、角川文庫...増える「ご当地キャラ」起用販促の効果
「野菜生活100 デコポンミックス」が2年連続売り上げ前年比3割増になった理由
「ポッキー」を丸ごと"くまモン"に、売り上げは計画の2倍
全25事例を検証!くまモン起用タイアップの効果(2) 食品
全25事例を検証!くまモン起用タイアップの効果(1) 流通
小山薫堂が考えるくまモンの販促力「従来のキャラクターよりAKB48に近い存在」
「キティ」「ミッキー」「くまモン」のキャラクターパワーをデータから比較する
販促・集客効果が期待できそうな「ご当地キャラクター」図鑑(1)東日本編
BMW「くまモンMINI」でディーラーへの集客数14%増、広告費換算は5億円
蒲島郁夫 熊本県知事インタビュー「くまモン『使用料0円』の戦略」

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する