新型コロナウイルス感染症は世界で、人々の意識や行動に大きな影響を与えています。2020年1月16日に日本国内では初めての感染者が確認。28日に日本人の初感染、その後もクルーズ船などで感染が確認され、2月26日には政府が大規模イベントの自粛と小中高校の休校を要請しました。この数カ月に起きた変化について、各種データからその動向を探ります。
テレビ・PC・スマートフォン 各デバイスで接触時間が増加
新型コロナウイルスで外出自粛や在宅勤務などが行われた中、人々のメディア接触状況に変化は見られたのだろうか。
テレビの視聴量に関して、関東の2019年11月~2020年の4月の平日の6~24時のHUT(総世帯視聴率)を比較したところ、日本で初めて感染が確認された1月から4月にかけて数字が段々と上昇していることがわかった【図表1】。また番組ジャンル別GRP(延べ視聴率)の増減変化率を見ると、1月を100とすると2月から報道、音楽のジャンルで上昇、臨時休校が開始した3月にはアニメが上昇したが4月は少し落ち込む結果となった。
またインテージの調査によると、緊急事態宣言の影響で4月6日の週以降はテレビ、PC、モバイルすべてのデバイスで接触時間が増加。テレビは4月中旬にピークを迎えてGWにかけて減少。PCは4月下旬にピークを迎え、GW後も利用水準を維持した【図表2】。
ジャストシステムのモバイル&ソーシャルメディア月次定点調査によると、Webサービスでは、2月・3月に比べて4月にYouTube、LINE、Twitter、Instagramで利用率が増加。1時間以上インターネットに接続する人はPC・スマートフォンそれぞれで増加した【図表3】。
消費意向は5月後半から上昇も6月第1週は消費額戻らず
では、新型コロナウイルスの影響による生活者の消費マインドや実際の消費額はどうだろうか。
インテージのデイリー調査結果から、3月30日から6月14日時点で「家計の節約を心がけている」は45%から55%前後を、「高額な買い物を控えるようにしている」は50%から70%前後を維持している【図表4】。
マクロミルの週次定点観測調査によると...