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第56回「宣伝会議賞」贈賞式レポート【5】─最終審査員から審査講評

二次審査から四次審査、そして贈賞式当日に行われた最終審査を担当したのは、広告界を代表するトップクリエイターの皆さん。審査を通じてどんなことを感じたのか。また、お気に入りの作品は?10名の最終審査員に、第56回「宣伝会議賞」について講評をいただきました。

贈賞式後に行われるパーティーには、最終審査員を務める現役トップクリエイターが参加。パーティーでは毎年、受賞者が憧れの審査員と記念撮影をしたり、コピーや「宣伝会議賞」でのエピソードついて語り合ったり、制作のアドバイスを受ける姿も。写真は、受賞者の皆さんと最終審査員の中村 禎氏、門田 陽氏、山本高志氏。

    [審査員長]
    ナカハタ
    仲畑貴志

    今年の最終審査では票が分散した。幾度も投票を繰り返して受賞作を選出することになった。表現手法が多岐にわたるようになった結果なのか、一つの思いでくくれない時代になったからなのか、審査委員の志向性が複雑化したのか、それとも、参加作品のレベルが平均化したのか。確かに、参加作品の完成度、そのアベレージは高くなった。例年の受賞作を研究し、傾向と対策を繰り返した結果、みんなお上手だがワイルドさを失ってしまったようだ。トップを狙うなら、小さくまとまった表現は捨てて、個々の価値観に基づいた剛速球で勝負して欲しい。

    一倉広告制作所
    一倉 宏

    厳しい予選を勝ち抜いたものは、やはりどれも上手い。シルバーでも、すでにプロ並みのコピーだと思う。そんな中で、グランプリは、力の抜けたピュアなもの言い、ちょっと考えさせる不思議な説得力で、光って見えた。コピーゴールドは、このまま、そのまま、使えます。完成度ならこれ、という意味で、グランプリと争った。

    CMゴールドは、いちばん好きだったな。個人的には。「140字におさめて世界に発信する文学少女」!「にはなりたくない」という、みごとな起承転結も。今年の眞木準賞は、スムーズに決まった印象がある。この賞は、技法以上に、品性とか洗練度とかで選びたい。さて、結果、すべてに「……ない」が入っている。これは、たまたまと思う。たしかに否定形は強いけど。「ない、なら強いってわけじゃ、ない」からね。

    博報堂
    井村光明

    ファイナリストの中に、語尾が「ない」で終わるコピーが6つありました。そう言われてみればそうだなあ、と腑に落ちやすいレトリックです。しかし6つ並べてみると、その商品でしか言えないことを言っているのに、どこかコピーの定型文のようにも見えてきますよね。その中で、「ホースの代わりって、ない。」は、そう言われてみればそうだなあ、あれ?そうだっけ?・・・まぁそうか。でも、そこまで言う?(笑)、といった腑に落ちきらない珍しい日本語を読んだように感じました。

    うまく書けたと思う時、型にはまっていることが多いです。意識すべきはそこで、50万の応募作から残ったこのコピーは、うまいコピーを書こうとしたのではなく、「定型文」を書かないようにしたことで他との違いを生んだように思います …

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