2014年11月にNTTドコモ(以下、ドコモ)が公開した、プロモーションWEB動画「3秒クッキング 爆速エビフライ」篇は、再生回数が1600万回を超えるなど、大きな反響を呼んだ。若手クリエイターからの自由な提案の場をつくったことで実現したという本企画。ドコモでは「爆速エビフライ」的なクリエイティブを定着させるための取り組みを始めている。
クリエイターが自由にアイデアを提案
11月某日、ある広告会社の会議室にNTTドコモ・プロモーション部の深田大介氏の姿があった。深田氏が議論を交わす相手は、広告会社のクリエイターたち。ドコモでは2016年に入ってから、よりお客さまに伝わるクリエイティブの制作、クリエイターとの関係づくりなどを目的に、クリエイターを巻き込んだ取り組みを実施している。
4月、7月と開催し、編集部が取材に訪れた11月が3回目。3回目はサン・アド、カケザン、NTTアド、博報堂、東急エージェンシー、アサツー ディ・ケイ、ライトパブリシティ、新東通信から参加があった。コンペティションとは言え「プロジェクトを通じて、クリエイターの人たちにドコモのファンになってほしい。ドコモと仕事がしたいと思ってもらえる関係をつくりたい」というのが深田氏の想い。そこで最終プレゼンに至るまでにオリエン、そしてプレゼン前にアイデアの種をクリエイターから話してもらい、ドコモ・プロモーション部メンバーとディスカッションする機会を設けている。
あえて会場をドコモ本社とせず、自分たちが出向くこともプロジェクトの肝と深田氏が考えていること。同氏は「アウェイな環境だと身構えてしまって、どうしても本音で話してもらえなくなってしまう。またクリエイターの方たちはとても忙しいので、こちらから出向くほうが、より多くの方に参加をしてもらえるから」と話す。
深田氏が、このプロジェクトを始めたきっかけは2014年に制作した …