中堅中小企業や老舗企業にとって、「ブランドの若返り」は大きなテーマだ。特にブランドはイメージが持つ影響力が大きく、イメージを変えることは容易ではない。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの吉原史郎氏は、ブランドを提供する側の意識変革と部門連携が重要と説く。
ロングセラーのブラッドであるほど、イメージを変化させることは容易ではない。単なる商品・サービスの変更ではなく、本質的な変化が求められる。
ブランドの若返りへの3つの要諦
ブランドの若返りとは、ブランドイメージを刷新し、新たな顧客層を開拓することで、売上アップを図ることである。例えば、若い顧客層に「何となく古い」「昭和のブランド」といったイメージを持たれており、売上の伸び悩みに直面しているブランドの場合、ブランドの若返りによる売上アップが必要となる。昭和のブランドというイメージの背景には、顧客の高齢化・固定化に伴い、ブランド自体の新鮮さも低下していることが考えられる。このような事態を打開して、ブランドの若返りを達成していくための要諦と取り組み事例を以下に記載する。
1つ目は、新たに対象とする顧客層の特定、理解である。特定に際しては、外部環境の分析からポテンシャルの高い市場を選ぶことに加えて、自社の従来顧客のつながりを活かせることが望ましい。顧客を理解するためには ...
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