インフルエンサーの力を借りる 「足を運んでもらう」広報のコツは?
観光PR施策として、インフルエンサーの起用は効果的な手段のひとつ。しかし単に認知・フォロワー数の多い人に依頼しても投資に見合った成果は見込めない。「地域に足を運ばせる」施策につながるコツを聞いた。
訪れたくなる!観光を促す技
三重県観光連盟では2023年7月、Instagramで従来の公式アカウントに加え、新たに動画専用のアカウントを開設した。従来、景色の写真などを中心に投稿し多くのフォロワーを集めてきた同組織。新アカウントでは、昨今注目されているショート動画を積極的に投稿し、より多くの観光客の誘致を狙っている。
ショート動画は、新たな層にアプローチするため、制作時からSNSトレンドの反映を意識。観光する人が知りたい場所や営業時間といった情報を盛り込みつつ、文字を目立たせたサムネイルを置いた。さらにナレーションとテロップも付けるほか、流行りのBGMも使いながら県内の魅力をテンポよく紹介する構成に仕上げている。
このようにトレンドを反映した動画を展開できる背景には、三重県観光連盟が2021年に行ったTikTokでの施策がある。同施策は「著名なインフルエンサーから三重の魅力を伝える動画の撮影方法を習う」ことを目的としたもの。著名なインフルエンサーが投稿した三重県の景色などの撮影方法を、同組織が公式アカウントでも取り入れたという。こうした経験で得たノウハウが、SNSトレンドにフィットする動画の投稿にもつながっているの…