山梨県は公式アカウント「山梨県が良すぎる」を2022年11月に開始。デートプランを紹介する投稿など、1分弱の動画で若年層へ観光の魅力を伝え、県の政策にも関心を持ってもらう狙い。その再生回数は累計1500万回を超えた。
山梨県の公式TikTok「山梨県が良すぎる」は、そのアカウント名が示すように、山梨県の魅力的な地域資源を紹介する。企画運営は、知事政策局 地域ブランド推進グループ。観光やグルメに関する投稿が多いが、山梨県が進める先進的な政策・取り組みも投稿する。
TikTok活用の背景にあるのは、県庁からの発信が「若者に届いていない」という課題だ。「山梨県は自然の素晴らしさに加え、水素・燃料電池の研究など世界に誇れる先進的な取り組みをしています。しかし自治体が何をしているかを知らない、情報に接触しないとなれば、まちへの関心や誇りも持てません。自治体からの一方的な発信ではメッセージが届かないので、若者にもなじみがあるショート動画で、まずは『山梨県っていいな』とポジティブなイメージを持ってもらうことにウエイトを置く、発想転換をしました」と同グループの平山憲祐氏は話す。
DATA
ユーザー名:@yamanashi_yosugiru
開設時期:2022年11月
フォロワー数:約1万7300人(2023年9月時点)
ターゲット:若年層中心
目的:山梨県のイメージ向上、地域資源や先進的な政策の認知獲得
更新頻度:月4本程度
運用:知事政策局 地域ブランド推進グループ3人と業務委託しているPR会社メンバーを加えて計16人のチームで企画、運営。
再生回数より魅力の伝達
山梨県の「魅力」を端的に伝えることを目標とし、県内外の若者をターゲットに、2022年11月にアカウントを開設。業務委託するPR会社とチームをつくり、「今、こんな地域に足を運んでいる人が多い」といったリサーチをしながら、月1回の企画会議で投稿内容を決める。運用ではPR会社のPCのみを用いセキュリティにも配慮する。「チーム内では“単にバズればいいわけではない”とよく話しています。動画撮影に協力してもらっている地域、生産者の方たちが築いてきた山梨のブランド価値を向上させる投稿に仕立てていきたいからです。闇雲に再生…