報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。
『和樂』編集部 DATA | |
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『和樂』は日本美術や和の魅力をより楽しく伝え、世界にも希な「美の国=ニッポン」の美しさを届ける隔月刊誌。
2023年6・7月号の特集では東京都美術館で開催中の「マティス展」に合わせてマティスの魅力を深掘りした。彼の作品と、歌川広重の版画を対比させつつ浮世絵からの影響を論じるなど日本美術との対比も描いた。
同年2・3月号では日本の伝統的な温泉宿を特集した。15mの長さの一本杉を廊下の梁に使うなど登録有形文化財指定も受けた会津東山温泉の「向瀧(むかいたき)」や、1日3組の予約しか受けずブリ大根も3日半かけて仕上げる能登の「湯宿 さか本」など、5軒の旅館の魅力を1軒ごと8ページを使って伝えた。「宿主のこだわりが伝わり、伝統を受け継いでいく努力がうかがわれる宿を探して特集を組みました」と同誌編集長の高橋木綿子氏は語る。
同年4・5月号特集のテーマは京都。妙心寺天球院方丈障壁画や東寺の立体曼荼羅など美術品や仏像の見どころを美術史家の山下裕二氏などの専門家が「ワクワクするね」と吹き出し付きで解説する。「先生方のお顔写真の横に吹き出しが入ることで、解説する美術品や仏像により一層親しみを感じてもらえるようです。小学館は学年誌の伝統があり、『和樂』は“大人の学年誌”ともいえます」と高橋氏は話す。
飲食店の記事ではカジュアルな店も多く扱う。京都特集の銀閣寺界隈のページでは、地元の人が日常使いする京中華店や長崎ちゃんぽん...