報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。
TBSテレビ『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』DATA | |
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『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBSテレビ)は、土曜日の20時(2時間SPは19時)から放送中の仕事や職業をテーマにしたバラエティ番組だ。最近はコンビニスイーツや飲食チェーン店の人気メニューを、値段に見合った本当においしい商品か一流料理人が合否判定する「ジャッジ企画」が有名だが、2013年の放送開始から数年間は、警察官や医者、スポーツ選手などその道のプロフェッショナルをスタジオに招き仕事の裏側に迫る「ぶっちゃけ企画」がメインだった。
番組制作の上で意識していることとして、番組プロデューサーの時松隆吉氏は「つくり手(プロ)の仕事へのこだわりや熱い思いを、エンタテインメントとしてお茶の間に届けたいと思っています」と語る。
緊張感漂うジャッジ現場
放送時間が土曜日のゴールデンタイムということで、コアターゲットはファミリー層だ。祖父母、両親、子の三世代を幅広く惹きつけるためのポイントは「身近感」だと語る。
例えば、「ジャッジ企画」や「国民的大ヒット食品のヒミツ」コーナーで取り上げる商品は、“明日コンビニやスーパー、飲食チェーンに足を運んで実際に食べられる”、もしくは“すでに食べたことがある”ものばかり。取り扱うテーマ選びとして番組が大切にしていることは、「家族で番組を見ているときに、みんなで共有できて、“ああでもない”“こうでもない”と話し合える内容であることです」(時松氏)。
視聴者には和気あいあいとした雰囲気で見てもらいたい一方、撮影現場は非常にシビア。その例が、「ジャッジ企画」で企業の商品開発担当者らが見せる一喜一憂の表情だ。時松氏は「担当者の方たちにとっては、携わった商品は我が子も同然。判定結果を待つ間、震えが止まらない人もいます」と話す。
開発者の商品への想いと、一流料理人のガチンコジャッジこそが現場に緊張感を漂わせ、感動を生む本企画の肝になっている。そのために番組スタッフも汗をかく。出演が決まった企業の開発担当者には徹底的に商品のこだわりを取材し、開発過程での苦悩を一品一品あらかじめ聞いておく。そうすることで...