ベネッセホールディングスの広報・IR部長から今年1月、グループ会社のべルリッツ・ジャパン社長に就任した増本勝彦氏。「広報は経営トップの黒子と考えてきました。そのため、立場が大きく変わった今も同じ目線を持ち続けることができています」と話す。
ベネッセコーポレーション(現在はベネッセホールディングス)広報・IR部長の当時、2008年にシンガポールで開いた投資家向け説明会に参加(中央)。
人間力が試される仕事
「自分自身、また自分の家族が誇れる会社にしていこう」。増本氏はベルリッツ・ジャパンの社長として初めてのあいさつで、社員に向けてこう話したという。ベネッセコーポレーションの広報時代に心掛けていたミッションは「『社格』(企業ブランド)を上げること」。それを今、経営者としても実践しようとしている。
「世の中に対して、どんな価値があるのかを伝えていくのが広報の原点。お客さまも社員もさまざまな考えを持ち、また変わっていきます。外に対する感覚を持ち続け、社内の状況も把握しながら、情報という『血液』が流れるようにしていく。こうしたことは広報担当者でも、社長になった今でも変わりません」。
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