来場者にリアルな体験を提供することで話題をうむポップアップイベント。より多くの生活者との接点を持ち、効果を最大化させるために、開催場所へのアクセスや人通りなど会場選びにおいて担当者が考えるべきことは多い。本記事では、渋谷と梅田で行われた「キットカット」のサンプリングから会場と実施期間を決めるまでの過程を振り返る。
2023年8月、日本発売50周年を記念してリニューアルを行った「キットカット」。海外チームと協力し、約3年の月日をかけて開発した同製品の魅力を伝えるために行われたのが、史上最大規模・合計50万枚の無料サンプリングイベントだ。東京と大阪で開催され、10月13日~15日でSHIBUYA 109 店頭イベントスペース、同月21日~22日では阪急大阪梅田駅 ビッグマン前広場でサンプリングが行われた。
各会場では「チョコレートとウエハース、あなたが史上最高と思う方はどっち?」と書かれた投票箱(ごみ箱)に、食べ終わった包装ごみを投票する企画も実施。また、サンプリング製品パッケージに記載されたQRコードを通して同製品の感想を投稿できる仕掛けも用意し、サンプリングに参加できなかった人への認知拡大を促した。リニューアルした「キットカット」の魅力を深く体験できるイベントとなっている。
テレビCMとの連動でリニューアルをアピール
約50万枚という大規模なサンプリングを行うにあたっては、事前プロモーションはもちろん、開催中により多くの目に触れ、話題を拡げていくことも重要になる。今回のサンプリングイベントでは、どのように会場を決めたのか。
企画を担当したネスレ日本 コンフェクショナリー事業本部 インツーホームマーケティング部 部長の村岡慎太郎氏は...