消費財メーカー「花王」が2023年夏に開催した、自社商品の体験イベント「月祭」。今後も継続的な開催が予定されており、その時々のテーマと場所によりイベントのターゲットが異なるという。社員自身がすべてのイベント対応を行っている、そのねらいとは。
花王が東京スカイツリーにて期間限定開催した「月祭(つきさい)」。
本イベントは、隅田川花火大会が4年ぶりに開催される7月29日と、墨田区民納涼民踊大会が行われる8月1日~3日に合わせて実施されたもの。花王商品を来場者に体験してもらうことで、夏のお悩み「紫外線」「汗・皮脂・ニオイ」「暑さ」のケアをしてもらおうと考えた。
「月祭」は継続的な開催を予定しており、2023年夏に開催した今回は花火大会に合わせて「夏のおでかけを快適にサポートする」ことを目的としたが、今後はその時々の行事や世の中の関心ごとに合わせて、テーマや開催場所、ターゲットなどを設定していくという。直近では2023年12月1日~3日に、有明ガーデンでの開催が決定している。
イベント運営の社員全員が「花王おもてなし隊」に
本イベントの一番の特徴は、企画運営から当日のお客さま対応まで、すべてを花王社員が行っていること。社員ならではの深い知識や商品に込めた愛を来場者に届けたいという思いが「月祭」プロジェクトのはじまりだ。来場者が実際に同社商品を見て触って体感し、社員の臨場感ある接客を受けることで、リアルな感動体験の創出に成功している。
社員自身にとっても、生活者と直接対話することができる本イベントの存在は大きい、と同社のPR戦略部門事業PR戦略部金馬由季氏は話す。「生活者のインサイトを知るきっかけになると同時に、改めて生活者から見た花王の持つブランド価値・企業価値を知ることができる貴重な経験になっていると感じました」(金馬氏)。また、来場者にもイベントスタッフが社員であることを一目で理解してもらえるよう、社員全員が「花王おもてなし隊私たち、社員です」と背中にデザインしたオリジナル法被を着用。同じユニフォームを着用することで、社員同士の一体感醸成にも貢献した。