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「お得感」を演出 事例&アイデア

ECは情報量を増やし顧客の理解度を高める

竹内謙礼(いろは)

ECは実店舗と比較し、価格によって比較されやすい。さらに今年の年末商戦は、節約志向の高い消費者が増え、例年以上に価格競争が激化することが予想される。こうした現状の中、値下げ以外の方法でお得感を演出し差別化を図るポイントを、いろは代表取締役の竹内謙礼氏が語る。

ECが物価高騰に打ち勝つためには、お客さまとの関係性を深めることが最重要課題となります。価格が他店よりも高いという理由でお客さまが離れていくのは、売り手側との関係性が薄いことが原因です。要は「値上げしても許してもらえる」お店づくりが必要であり、ECの販売価格に対して寛容になってもらえれば、利益率の高い商売が展開できるようになります。

お客さまとの関係性を深めるためには、より売り手側のことを「知ってもらう」ことが必要になります。どのようなお店で、どんな売り手なのか、それらの情報を伝えれば、消費者は「価格が高くても仕方がない」という認識を持つようになり、他店より高くても商品を買ってもらえるようになります。

情報量が増えれば、お客さまの理解度も上がる

売り手側を理解してもらうためには、情報発信が必要不可欠です。SNSやメルマガ、ブログやライブコマースなどの情報発信ツールを使い、売ることよりも、売り手側を理解してもらうことに重点を置いた戦略を展開しなくてはいけません。

情報量が増えれば、お客さまの理解度が上がり、売り手側との関係性も深まります。そうなると、値上げしても許してもらえるお店となり、お客さまの中でのブランディングが確立されて、他店より高くても買ってもらえるECを構築することができるようになります。

関係性を築くのは時間がかかるため、これから年末商戦に向けて今から展開するのは厳しい戦略になります。しかし、既に深い関係性が構築されている優良顧客を対象にするのであれば、ワンランク高い商品を提案しても、躊躇なく購入してくれるはずです。

神奈川県横浜市の総合麺メーカー「丸紀」が月に1回開いている直売会の様子。LINE公式アカウントで2000人以上のファン客を抱え込み、1回の直売会で100万円以上の売り上げを達成。消費者との関係性を構築した上で、年末に年越しそばの販売につなげている。

価格が高くても許される3つの売り方

今年の年末商戦は、例年になく節約志向の高い消費者がEC市場に流れ込むことが予想されます。特に...

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