オンラインストアは、購入者の顔が見えないのが難点だが、だからこそ、斬新なコミュニケーションを開発する余地が残されているとも言える。そこで、ヒントとなりそうな海外アイデアを、カートやパッケージ、インスタグラムやチケット、配送…など、Eコマースにまつわる、さまざまな側面から集めた。
イケア

Eコマースサイトで必ず視線が向くあの場所を活用
買うたびに悩む荷物の置き場 カートボタンで訴求
イケアの「PAX」は、パーツを自由に選べるワードローブ。サイズやカラー、スタイルのほかに内部も思いのままにアレンジできる。
この商品の魅力をどうシンプルに伝えるか。ドイツはハンブルクの広告会社Grabarz&Partnerが目を着けたのは、Eコマースサイトの「カートボタン」だった。
ターゲットは、ファッション愛好者たち。彼らは常に購入した洋服などの置き場に悩んでいるからだ。慣れたショッピングサイトでの買い物の際、カートボタンが変わっていたら驚きを提供できる効果も見込める。
協力したのは、独スポーツウエアオンラインショップ「weare.de」。カートボタンを「PAX IT!」とし、購入商品が増えるたびにワードローブも増設するしかけに。さらに「PAX」の構成をシミュレーションできるイケアのWebサイトに誘導すると、大きな流入があったという。
プーマ

開けるためのヒントは、選手たちを鼓舞するメッセージの中に
アスリートの卵たちに届けられたプーマの特別パッケージ
プーマ製品を用いる次世代のサッカー選手を育てるための会員制プログラム「PUMAPitch」。最初の登録者に届けられた、サッカーシューズのパッケージがこちら。タフなアタッシュケースという見映え。カギがかかっており、すぐには開かない。
ヒントは側面に記された若い選手を鼓舞するメッセージの中。よく読むと、カギを開ける手順が含まれている。Eコマースというと段ボール箱がふつうだが、特別な会員にはこうした凝ったパッケージ用意するのも面白いかもしれない ...