本に特化したフリマアプリ「ブクマ!」は、リリースから1年を経たずして、本の二次流通のマーケットにおける地位を築きつつある。新たに一次流通への参画も見据え、今後は「C to CとECの融合」を目指すという。運営元であるLabit代表取締役の鶴田浩之氏に聞いた。
C to CとECを融合したサービス実現への挑戦
本に特化したフリマアプリ「ブクマ!」は、昨年8月にiOS版を先行リリースして以来、週に約2万冊ずつ出品されるなど、少しずつサービス規模を拡大している。「ブクマ!」が登場する以前から、本の二次流通のインフラと言えるサービスは存在しており、古本チェーン店や総合型フリマアプリ、Amazonマーケットプレイスなどはその代表格だ。
これら既存の二次流通インフラについて、「ブクマ!」を運営するLabitの鶴田浩之・代表取締役は、「査定価格が安すぎたり、売買価格が不明瞭。出品までの手間がかかりすぎたりしてしまうことが課題だと感じていた」という。
「ブクマ!」では、そうした課題を解消し、新たなインフラとなることを目指している。同サービスの特徴は、本を出品する手順が極めてシンプルだということ。ISBNコードをスマートフォンのカメラで読み込み、価格と状態の情報を入力するだけで、慣れれば1冊あたり10秒程度で出品できる。出品の手軽さも手伝って、出品者一人あたりの平均出品点数は11.2冊(2016年12月)と、ほかのフリマアプリと比べて非常に多い。
2017年2月にはAndroid版もリリース。初期の開発がひと段落ついた今春からは、マス層に向けた大型のプロモーションを計画しており、ユーザー拡大に向けてマーケティングを一気に強化していくという。「まずはユーザーを増やして、認知度を大きく上げて利便性をアピールしたい。この2月に出品点数の累計が20万冊を超えたところから、2018年3月までには累計出品点数1000万冊を達成したい」と鶴田社長は語る。
また出品者と購入者の相互転換率が非常に高く ...