実店舗・Eコマース(PC、モバイル)といった売り場も含めて、消費者とコミュニケーションできるすべての接点を統合的に考えることでこそ、販売チャンスが広げられる。メーカーは消費者が購買に至る気持ちを高め、小売りは「購買満足度」を追求することだ。両者が消費者の需要を生み出し、コントロールしていくことこそ、オムニチャネル時代のプロモーションだ。
<文>電通 プロモーション・デザイン局 チャネルイノベーション部 堀北幸裕
売り場は「ゴール」ではない
オムニチャネルとは、消費者を中心に、あらゆる接点をマネジメントしていくことです。チャネル、すなわち消費者との接点が「オムニ=すべて」に拡大したととらえるだけではなく、接点の拡大による売り手と消費者の関係性自体の変化でもあるととらえた方がより本質的です。
この接点には、広告メディアや消費者間のクチコミだけでなく、店頭も含まれます。従来、店頭やECサイトは「購買のゴール」でした。しかしオムニチャネル視点では、これを購買に至るまでの過程にあるコンタクトポイントの一つとみなします。
例えば「ショールーミング」も、店頭を「タッチ&トライ」できる有力な体験型の接点と考えれば、その体験は最終的にECサイトでの購買に寄与したといえるかもしれません。
オムニチャネル環境下でプロモーションがなすべきことは ...
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