木で居心地を追求する「KIGOCOCHI」
鈴野浩一さんと禿真哉さんによるユニット、トラフ建築設計事務所から、「KIGOCOCHI(キゴコチ)」というプロジェクトを手がけたと知らせが届いた。木をふんだんに使ったデザインが、心地良さそうな空間をつくっている。どんなプロジェクトなのか、全体のデザイン監修を担った鈴野さんの話を聞きに行った。
銀座に本店を構える和光が、2022年の暮れに、オリジナルブランド「WAKO」においてバッグに特化したコレクション「MANACO(マナコ)」を発表した。カジュアルで上質なデザインで、幅広い層の支持を集めている。どのような経緯で開発されたのかを聞きに行った。
「WAKO」のバッグコレクション「MANACO」の第一弾として発売されたトートバッグ。「黄檗」、「白練」がコンセプトカラー。
5タイプ、6色を用意した「MANACO レザーグッズ」。
シープレザーを用いた「ドローストリングバッグ」。
銀座四丁目の交差点にある和光本店は、1947年、服部時計店の小売部門を継承し設立。大きな時計塔を備えた石造りの外観は、銀座の街を思い浮かべる時の原風景になっている。一方、同社が展開するブランド「WAKO」には、「なんとなく敷居が高い」「手が届きそうにない」というイメージもある。が、一歩店内に入ってみると、紳士・婦人用品、インテリア雑貨など、暮らしを取り巻くさまざまなものが揃っているし、高額品ばかりが並んでいるわけではない。誰に対しても礼節を尽くし、温かみのある接客も好ましい。もっと多くの人に知られ、使われる可能性を秘めていると感じていた。そして新たに立ち上げられたコレクション「MANACO」は、今まで「WAKO」を知らない人にも伝わっていく役割も担っているという。
ラインアップの中で目に留まったのは、革でできた「トートバッグ」。ざっくりした大ぶりの本体に細い持ち手が付いている定番的な形なのだが、しっとりした革の質感が上等な雰囲気を放っているし、底に近い部分に半円形の切り替えが見えているのがアクセントになっている。これなら、かなりの物量が入って実用的、普段使いで気楽に使い倒せそう。男性が持ってもかっこいいと想像が及んだ。
「MANACO」というネーミングは、まさに“眼(まなこ)”を意味して付したもの。「未来を見つめる前向きな人に向けたバッグという意図を込めています」と、ライフスタイル・ファッション商品部マネージャーの安井晶子さん。「たとえばクルマに乗る時に、助手席ではなく自分で運転する人」といったように、日々の暮らしをアクティブに過ごしている人に向け、日常使いで愛用してもらうバッグをつくることに――外部のデザイナーと一緒になり、チームを組んで進めたという。
コンセプトとして立てたのは、...