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ファンと共創で育てるSNS発キャラクターコラボ設計と活用

「imma」から学ぶ“消費されない”IPコラボの秘訣と可能性

Aww 守屋貴行

Aww「imma」

ピンクのショートヘアがチャームポイントのバーチャルヒューマン「immaイマ」は、2018年に生まれ、SNSを通じてファンを増やしてきた。今ではファッションブランドを立ち上げたり、ファッション誌で特集されたりと、国内外で活躍の場を広げている。IPを育てる上で重視してきたことをimmaの生みの親に聞いた。

2023年6月1日に発売されたファッション誌『Harper's BAZAARハーパーズバザー』台湾版400号では、「imma」を表紙モデルに起用。インタビューを含む36ページの特集が組まれた。

互いのブランドに寄与する関係性

「imma」が生まれて初期に多かったのは、既にバーチャルヒューマンが生まれていた南米や北米のファン。そこから最近ではインドや東南アジア、オセアニア地域でファンを増やしている。InstagramやTikTokなどSNSの総フォロワー数は100万以上。主なファン層は、CG表現にも親しみのあるZ世代で、男女はほぼ同じ割合だ。

immaは誕生以来、「東京2020 パラリンピック」の閉会式への出演や、最近ではファッション誌『Harper'sBAZAAR』台湾版で表紙を飾り36ページの巻頭特集を組まれるまでに。2023年8月には自身のブランド「Astral Body」を立ち上げるなど活躍の場を広げ、アジアを代表するバーチャルインフルエンサーへと成長している。

注目度の高さから、これまでも多様な企業の広告に起用されてきた。直近では6月から野村ホールディングスの「新NISA」訴求のための広告に出演するなど、国内でも露出の機会を増している。

野村ホールディングスは「新NISA」訴求のための広告にimmaを起用。

どのようにその魅力を高めてきたのか。immaの生みの親であるAwwアウ 代表取締役の守屋貴行さんは、企業とコラボする上で重要なのは「消費されないこと」だと話す。「企業のプロモーションにimmaが"起用"されるのではなく、企業とimma、お互いのブランドに寄与するコンテンツに仕立てることを重視しています。immaは実体がない分、方向性を私たちがきちんとコントロールしないと、PV数などただの数字集めのために使われ、消費されて終わってしまう。そのためimmaが表現したいこと・進みたい方向性が先にあり、それと企業が目指す方向性が重なり、互いにとってメリットのある企画であることが重要です。さらに消費者の目も厳しくなり、ただのコラボ広告では見てもらえないので、きちんとマーケティング効果も得られるコンテンツに仕立てることも心がけています」...

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