ケイコンテンツ「マリマリマリー」
Z世代に人気のYouTubeチャンネル「マリマリマリー」。TikTokから人気に火がついたこのコンテンツは、20代の放送作家やイラストレーターなど、若いメンバーで制作されている。企業コラボの実態について、運営元のケイコンテンツに話を聞いた。
“カロリー低く視聴できるゆるさ”が人気
「マリマリマリー」は、YouTubeチャンネルを主戦場とした、現在142万人の登録者を有する動画コンテンツだ。2020年の開設以来、シティポップ調のレトロでおしゃれなイラストと、クスッと笑えるような会話劇が話題となっている。『ひらけ!パンドラの箱アンタッチャブるTV』(フジテレビ系)を手がける深見シンジさん、『霜降り明星の笑野行動』(同)のさかもと良助さんら、20代の放送作家が考案し、イラストレーターのMORISAKI SHINYAさんをメンバーに迎え、2020年にTikTokでコントアニメの配信を開始した。
その後、主戦場をYouTubeに移しチャンネルを開設するも、視聴に結び付かず低迷期が続く。そこでYouTubeチャンネル運営・映像制作会社のケイコンテンツに協力を求め、若手ディレクターの柳将博さんを中心とした現在の制作体制を確立した。最初に人気が出たのは「ひろゆきに影響を受けすぎた数学教師」(2021年6月公開)という動画だった。
「ひとつ人気がでれば、それまでのコンテンツも相乗的に視聴回数が伸びていきます。この動画を機に認知が拡大していきました」と話すのは、ケイコンテンツ取締役COOマーケティング統括 深井久吉さん。現在はYouTube以外にも枠を広げ、キャラクターTシャツの販売など自社ECを展開、複数のチャネルで人気を拡大している。
人気の理由を、深井さんは「レトロポップ的なおしゃれさと、カロリー低く視聴できるゆるさ」と分析する。「絵はおしゃれなタッチですが、イラストも1本の動画で2枚くらいしか使っていなくて、それをベースにカメラの寄りと引きだけでつくっています。ネタも日常会話のような流れから始まり、声は作家や社員が担当しているので、それも日常感や親近感を抱かせるポイントなのかなと」。多面的に展開する中で、企業からのコラボレーションの依頼も増加。チャンネル登録者の男女比は半々で主な視聴層はZ世代であることから、若い世代に人気のチャンネルとして依頼が増えている。
コラボのパターンは、マリマリマリーのYouTubeチャンネル内でコラボ動画を...