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EDITOR'S CHECK

2025年 日本国際博覧会協会「大阪・関西万博」ロゴマークほか

編集部が街で気になった様々なデザイン

LOGO
2025年日本国際博覧会協会「大阪・関西万博」ロゴマーク

  • AD+D/シマダタモツ
  • C/上村慎也
  • D/雨宮深雪、大亦伸彦、藤澤勇佑
  • I/布川侑己

2025年日本国際博覧会協会は8月25日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の周知のロゴマークを発表した。8月3日に最終候補として5作品を公表後、一般からの意見募集と選考委員による最終審査を経て「作品E」に決定。大阪市浪速区稲荷を拠点に企業のCIなどを手がけているデザイナー、コピーライターら6人のチームからなる「TEAM INARI」によるものだ。

「作品E」は1970年の大阪万博をDNAとして宿したロゴマークとして制作された。コンセプトとして「関西とも、大阪府ともとれるフォルムを囲んだメインシンボルだけでなく、CELLたちは、文字や数字を描きだし、キャラクターとしてコミュニケーションする」「自由に。有機的に。発展的に。いのちの輝きを表現していく」と掲げており、発表後からネット上では二次創作が活発化。早くから「いのちの輝きくん」といった呼称も生まれた。

同日に開かれた発表会ではチームを代表し、シマダタモツさん(SHIMADA DESIGN)が登壇した。シマダさんは1965年生まれ、大阪府出身。1970年大阪万博の象徴である「太陽の塔」に愛着があり、今回のロゴ発想のきっかけとなった。「小さい頃に万博で見た岡本太郎さんの太陽の塔のような、パンチのあるロゴにしたかった。これから5年、万博の顔になると思うと最高に嬉しい」と喜びをあふれさせた。

ロゴマーク選考委員会の座長を務めた安藤忠雄さんは選考理由について、「左右対称ではないこのロゴは大阪らしい楽しさもあり、予定調和ではないデザイン」とコメント。「新しい世界を切り拓こうという作者の意志を感じさせる。エネルギーがあり、いい意味の“違和感”を併せ持っている」と評価した。

選考委員の原研哉さんは、結果発表に際し「生まれたてのシンボルマークは空っぽの器のようなもの。期待や希望を入れ込んで初めて機能する。そういった意味では素質のあるマークが選ばれた。立体、モーショングラフィックス、キャラクターにするにも可能性、潜在性のあるマークとなった。大らかで豊かな気持ちを盛り込んで大事に育ててほしい」とコメントしている。

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