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EDITOR'S CHECK

新宿 北村写真機店、京極夏彦『本革金箔装 姑獲鳥の夏』ほか、注目のデザインの裏側

編集部が街で気になった様々なデザイン

LOGO
キタムラ「新宿 北村写真機店」

photo by Satoshi Asakawa

photo by Shingo Fujimoto

  • AD/木住野彰悟(6D)

キタムラは7月3日、東京・新宿駅東口に旗艦店となる「新宿 北村写真機店」をオープンした。写真とカメラにまつわるライフスタイル提案を行う専門店で、コンセプトは「世界一のカメラストア」。地下1階から地上6階まで7フロア427坪で構成され、プロユースはもちろん、エントリーユーザーやインバウンド需要にも応える。店舗のロゴマークやサインデザインなど、全体のアートディレクションは6Dの木住野彰悟さんが手がけた。

ロゴマークのモチーフは、カメラの起源となる「オブスクラ」(「暗い部屋」の意味)にある。外から光がレンズを通ってカメラに入っていく様を、北村写真機店の「K」のマークとしてデザインした。「店内に並ぶのはこだわりの逸品ばかり。デザインでミスリードをしてはいけないと考え、シンプルなラインで構成しました」と木住野さんは説明する。

「北村写真機店」「Kitamura Camera」という店名のロゴに用いた書体は、和文はA1明朝、欧文はCaslon(キャスロン)。「昔からある書体をベースにして、印画紙に焼き付ける機械を使って印刷しました。素材感を感じてもらえるような仕上げにしたかったので、じわっと滲むようなテクスチャーを加えました」。

ショッピングバッグやプリントした写真を入れるフォトケースなどのアイテムは、サイズに応じてグレー、ライトグレー、ホワイトの3色で展開している。

さらにこれらのアイテムは環境負荷の少ない再生紙でありながら、質の高さを担保する必要があった。「使用したのはチップボール。箱の裏側などに使われているグレーの紙です。ただし紙のそのままの色ではなく、紙にグレー、ライトグレー、ホワイトをそれぞれ刷るというやり方で質感を高めています」。

ちなみに木住野さん自身も大のカメラ好き。カメラという製品自体が“こだわりの塊”であることをよく理解している立場だからこそ、デザインにおいても「ぱっと見ただけではわからないようなマニアックな部分を残しておく」というこだわりを貫いた。

そんな木住野さんのおすすめは...

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