発想を支援する「AIブレストスパーク」を博報堂とTISが共同で開発した。広告会社と異業種企業による共創の意義とは。

「AIブレストスパーク」のロゴ。キャラクターの名前は、「ブレインストーミング」と「アリストテレス」をかけ合わせ「ブレストテレス先生」。
博報堂発想支援メソッドを詰め込んだクラウドサービス
博報堂と総合IT企業TISが共同で発想を支援するクラウドサービス「AIブレストスパーク」を開発し、7月1日より販売を開始した。1ユーザーあたり、月額7500円で販売している。「博報堂発想支援メソッド」と名付けられたノウハウが詰め込まれたこのAIマシンは、1つの鉄則と5つのメソッドを基につくられている。企画に悩んでいる商品の名前や、気になっているキーワードを入力するとその言葉をさまざまな切り口から考えるためのヒントを表示してくれるサービスだ。
「AIブレストスパーク」を企画したのは、博報堂エグゼクティブクリエイティブディレクター(企画当時は、ビジネスインキュベーション局長)八幡功一さんだ。八幡さんが30数年にわたって広告会社で働く中で、培った発想のためのノウハウを活かしたサービスだ。過去に博報堂社内でこのノウハウをまとめて公開したことはあったが、外部に公開するのは今回が初めて。誰でも使えるサービスとして商品化することで、アイデア出しや企画づくりに悩む人の力になれればと開発に踏み切った。
開発のパートナーとなったのは、TISのビジネスイノベーション事業部とAI&ロボティクスビジネスユニットが組織横断でつくったR&Dチーム「TIS創造性開発ラボ」。共同開発のきっかけは、両社のイノベーションを任務として課せられた部門、事業部が、お互いの補完性に気づき、意気投合したことから。八幡さんは「TISと共同だからこそ『AIブレストスパーク』は、完成させることができました。博報堂が広告の仕事の中で、培ってきた企画力とTISの技術力が合わさった賜物です」と話す …