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戦後75年目に向けた平和学習の新しいプログラム

PEACE GAMES

今年8月、Webサイトにて平和学習のプログラム「PEACE GAMES」β版が公開された。このプログラムを企画したのは、先にも登場した電通 Bチームを中心としたメンバーだ。

都内の高校で実施した「Peace of Cake」の様子。キャラクターカード、ハプニングカード、ルールカードという条件が重なる中で、イチゴのホールケーキをどう切り分けるかを考える。ゲームが進むプロセスにおいては、社会問題を考えるだけではなく、コミュニケーション力やプレゼン力なども学べるワークショップになっている。

観光産業をも活性化する平和学習を

「以前からBチームでは、アイデア発想におけるさまざまな手法をクライアントの商品・事業開発に活かすワークショップなどを行ってきました。今回は、そのやり方を平和学習に応用しました」と、電通 コピーライター 鳥巣智行さんは話す。平和学習というテーマを選んだ背景には、鳥巣さん自身が長崎の被爆3世で、平和活動に携わってきたことにある。

「高校生のときから被爆者の記憶を継承する活動を続けています。戦後74年が経ち、被爆者が高齢化しており記憶を継承していくことが難しくなっています。こうした現状と世界の情勢が刻々と変わっていく中で過去を継承することは大切だけどそれだけでいいのか、という疑問が湧きました。ただ過去を学ぶだけではなく、現在の問題と関連づけて考えることが必要になっていると思ったんです」。

鳥巣さんたちが着目したのが、修学旅行で行われる平和学習だ。長崎県には年間で44万人もの修学旅行による宿泊者が訪れる(平成30年度長崎観光統計)。これは長崎県の観光産業にとって、大きな市場である。多くの学校は、修学旅行中に平和学習プログラムを取り入れている。しかし、「私たちがリサーチした学校では、事前に歴史を学び、平和公園で平和宣言や千羽づるの奉納など簡単なセレモニーを行い、原爆資料館を見学するところが多かった。これは私が高校生だった頃と、そんなに変わっていないんです」と、鳥巣さん …

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