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デザインプロジェクトの現在

必要のない時、家具はその機能を隠し、ただ静かに、美しく佇んでいてほしい

グエナエル・ニコラ(キュリオシティ代表取締役社長)

空間デザインはもとより、プロダクト、グラフィックなど、幅広い活動を展開しているキュリオシティが20周年を迎え、表参道ヒルズの「スペース オー」で「CURIOSITY CANVAS COLLECTION」と題した展覧会を行った。グエナエル・ニコラさんとパートナーの宮元玲子さんの話を聞いた。

11月16日~18日に、東京・表参道ヒルズスペースオーにて開催された「CURIOSITY CANVAS COLLECTION」。キュリオシティ創立20周年記念として開催されたもので、16のブランドとコラボレーションしている。また、会場ではこれまでグエナエルさんが手がけたラグジュアリーブランドのプロジェクトをVRで体感できる仮想空間ツアーも実施された。

真っさらなキャンパスが椅子に変身する「CANVAS CHAIR」

表参道ヒルズの中央階段を下りていくと、薄闇の中、宙に浮かんでいるかのように、いくつかのオブジェが並んでいる。近づいていくと、それは四角い平面体──あるものは立体的な造作が、あるものは精緻な絵柄がと、一点一点に独自性のあるデザインが施され、強烈な個性を放っている。これが今回行われた「CURIOSITY CANVAS COLLECTION」だ。

平面に見えるオブジェが、壁に架けられているのではなく、低めの位置に斜めに配されているのはなぜか。一連のオブジェは、腰をあずけると背宛てと座面に分かれる構造の「CANVAS CHAIR」という名の椅子で、座ることができるのだ。

そしてキュリオシティが、「ミヤケデザインスタジオ」、「DOLCE&GABBANA」、「MONCLER」、「細尾」など16のブランドや企業に、「CANVAS CHAIR」のシートカバーを依頼し、それぞれのオリジナルデザインを施したものを一堂に会する場としてしつらえた …

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