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越境クリエイターの働き方

前職の経験生かし ベンチャーからビジョンを発信

布施優樹(GROOVE X)

昨年12月に米国SPACE Xの本社前に挑戦的な広告を出して話題を呼んだ、ロボットベンチャーのGROOVE X。そのプランニングを担当したのは、昨年電通ヤング・アンド・ルビカムから移籍した、コミュニケーションディレクターの布施優樹さんだった。

布施優樹(ふせ・ゆうき)
GROOVE X コミュニケーションディレクター。電通Y&R在籍中にSpikes Asia(2014年)、カンヌライオンズ(2017年)で獲得した2つのグランプリをはじめ、国内外で多数の受賞歴を持つ。2017年夏にGROOVE Xに移籍し同社のマーケティング・コミュニケーションを担当。

GROOVE Xからイーロン・マスクへ挑戦的な広告展開

ソフトバンクで「Pepper」を開発していた林要さんが立ち上げた、ロボット開発会社「GROOVE X」。開発中のロボットの姿かたちや機能は現時点でまだ示されておらず、期待と関心が寄せられている。

そんな中、2018年12月に「LOVOT™」(ラボット/LOVEとROBOTを掛け合わせた造語)という名称が発表され、イーロン・マスク率いる宇宙ベンチャー「SPACE X」の本社前に突如、GROOVE Xの看板広告が出現した。その文面は「Dear Elon, Our ambition is mashi-mashi as yours.」。「マシマシ」はイーロンが日本に訪れるたびに通うと言われるラーメン二郎の大盛りを指す用語で、火星移住という大きなビジョンを目指すイーロンに「私たちのビジョンはあなたと同じぐらい大きい」とメッセージを送るものだ。

また、林さんの古巣であるソフトバンク本社がある汐留にも「いま世界に必要なのは、ロボットじゃないのかもしれない。けれど、、、」と想像をかき立てる広告を掲出している。さらに、LOVOTのティザームービーも公開され、2019年の発売に向け、世の中の期待ムードを高める結果となった。

ロサンゼルスのSPACE X社前に掲出した看板。

東京・汐留の地下道に掲出した屋外広告。

  • 企画制作/CC+サン・アド

LOVOTティザームービー。

  • 企画制作/TOKYO+CC

"Why"のビジョンづくりから参加できることに魅力を感じて移籍

これら一連の広告クリエイティブを担ったのは、元電通Y&Rのクリエイティブディレクターで、現在はGROOVE X コミュニケーションディレクターの布施優樹さんだ …

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