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宣伝担当者が知っておきたいクリエイティブの基本

ダイレクトに届くからこそ必要な工夫 嫌われずに反応を高めるクリエイティブのポイント

兼松祐二 氏(兼松経営)

    ダイレクトマーケティングのクリエイティブのポイント

  • 「買いたい」と思ってもらうためのロジカルなレスポンス広告のシナリオ設計が必要。
  • 商品訴求から入らず、早い段階で不安感・期待感を持たせる、感情に訴えるクリエイティブが嫌われないポイント。
  • 今後はAIによる情報の活用と、人間による感情を動かす表現の両軸が重要に。

ダイレクトマーケティングの経営における重要度が上昇

社会のデジタル化が進み、新たな販売チャネルが増え、販売戦略に大きな課題を抱えている企業が増えています。そのため企業経営に占めるマーケティングの重要度が年々高まっているのです。そこで必要となるのは「毎回の効果を測定し、投資対効果の追求をすること」。

顧客や見込客と一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションをとり、問い合わせや購入など相手の反応をデータとして蓄積。新たな戦略にてパーソナライズ化された情報で個別に顧客との関係性を深めていく手法である"ダイレクトマーケティング"の重要性がさらに高まっています。

ロジカルなだけでは嫌われる 商品訴求から入らない広告

ダイレクトマーケティングの狙いは「費用対効果の高い直接販売」であるため、広告の受け手に「買いたい」と思ってもらうためのシナリオが必要ですし、反応を取る「レスポンス広告理論」を取り入れたクリエイティブが重要視されます。

〈レスポンス広告理論を加味したシナリオ設計〉

①結果(ベネフィット):得られる効果や恩恵など
②証明(裏付け):結果を証明する根拠・データなど
③信頼(権威):専門家の意見やタレントのおススメなど
④安心(ユーザーボイス):利用客の声
⑤特典(オファー):今買うべき理由、買うための後押し
⑥行動誘発(アクション):レスポンスデバイスを記載

この①~⑥は「買ってもらうための効率よいコンテンツ」であり、非常にロジカルなシナリオ展開になっているといえます。直接、販売を行う際には長年不変のこのレスポンス広告の流れが必要です。

しかし、そんな優れたダイレクトマーケティングさえ、広告慣れしている現代の消費者には通用しなくなっており、場合によっては不快感を抱かれていることもあります。それを避ける「嫌われないダイレクトマーケティングのポイント」はメディアによって変わります。

例えばSNS(YouTube含む)の場合は、主流はインフィード型広告であるため、広告は必ず見なくてはならないものとなっています。そこで従来の「広告は嫌だから見ないようにする」ことができなくなった点が不快感を生む大きな理由と考えます。

そもそもSNS利用の目的は「友人・好きな芸能人との情報交換・情報入手」であるため、売り色の強い売り手側の販売の広告には不快感が発生します。現在はパーソナライゼーションが進み、広告の受け手と広告に掲載される商品がある程度、マッチしているにもかかわらず、です。

不快感を生み出す原因のひとつにはクリエイティブもあるのではないでしょうか。SNSのようなメディアでは、直接販売型広告ではなく、他の情報に溶け込む広告に変えたほうがよいでしょう。SNSの中で広告が異物として扱われるのではなく、周りの情報に溶け込み、他の情報を邪魔しないクリエイティブにすることが重要です。

例えば、ダイレクトメールの場合は、見たくないなら見ないということができます。そこで消費者が避けることができないSNS広告では「広告慣れしている顧客が受け入れてくれる広告」にするということがポイントとなります。

ここではSNS広告を取り上げましたが、メディアによってポイントは違えども、いずれの場合も共通しているのが「売り色が強くない広告」ということです。そこで、嫌われないクリエイティブのポイントとしてお伝えしたいのは、「商品訴求から入らず、早い段階で不安感・期待感を持たせること」です。

〈嫌われないダイレクトマーケティングステップ〉

まずは、広告の接触時に「売り色満載」にしないことが重要です。「売り色の弱い接触」が実は売上につながるのです …

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