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テクノロジーの力で説明責任に応える!広告投資の効果検証

効果検証における課題と解決法 成果を出すために機能する仕組みとは

佐藤 満紀氏(花王)

デジタル時代に突入し広告の投資結果が可視化される一方、効果検証には多くの課題が残ると語るのは、花王 デジタルマーケティング部の佐藤満紀氏。広告投資の効果検証における課題と課題解決の考え方について聞いた。

    POINT

    Point 1 ▶ マスマーケティング時代からの変化

    Point 2 ▶ マーケティングKPIの再考

    Point 3 ▶ 属人的な業務を減らす組織体制

雑誌記事がきっかけで始まったデータ分析プロジェクト

1887年の創業以来、日用品や雑貨を事業分野としてきた花王。「実は日用品は広告の効果を検証するのが非常に難しい業態」と佐藤氏は話し、その理由として4点を挙げる。

①日用品は買い置きがあることが多く、施策実施タイミングが必ずしも購入タイミングにはならない。それゆえ、キャンペーンを打った時にすぐ反応があるわけではない。

②嗜好性が高いわけではない商材が多いので、購入の意思決定は店頭で行われることが多い。よって流通との関係が重要になる。

③既存品(新製品ではない)が事業の売上の大半を占めている。既存品はこれまでのマーケティング投資の蓄積効果もあるため、直近の施策の効果を正確に把握しづらい。

④花王の場合、ブランド数が多く幅広いカテゴリーで事業を展開しているので、効果検証の分析は、一般化、汎用化がしづらい――という点だ。

そのような環境でも、花王にはデータ活用の文化が根付いてきたという。同社が本格的にデータに向き合い始めたのは2004年。マーケティング領域のデータ分析専門プロジェクトが発足してからだ。「ハーバードビジネスレビュー」2003年6月号に掲載されたMMM(マーケティング・ミックス・モデリング)の記事を読んだのがきっかけで、マーケティング領域に使われる金額の妥当性や投資効果に疑問を持っていた役員が立ち上げたのだという。

日用品におけるオフラインでの広告効果を測るうえでの課題

  • Task 1 買い置きがあるため、施策実施時が必ずしも購入タイミングではない
  • Task 2 購入の意思決定の大半が店頭にて行われている
  • Task 3 これまでの蓄積効果もあるため、直近の施策の効果を把握しづらい
  • Task 4 ブランド、カテゴリーが多岐にわたると、分析の汎用化がしづらい
  • マスマーケティングの終焉から双方向のコミュニケーション環境へ

    良い商品をつくり、大量のテレビCMを中心としたマス広告で認知を高め、より多くの店頭に商品を陳列する――これらの大まかな条件が整えば売上を伸ばすことができたマスマーケティング時代は終わりを迎えようとしている。デジタル時代になった今、一部の広告の投資効果は検証や予測もしやすくなっているが、デジタル時代だからこそ難しくなった状況もある …

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