テクノロジーが発達している今、広告と天気を連動させている企業やキャンペーンの最先端を行く事例を、テクノロジー第一線で活躍する実業家に聞きました。
Case 1
日本コカ・コーラ「アクエリアス熱中症対策キャンペーン」
効果や要因を分析するスキーム構築が秀逸
2018年6月時点で957万ダウンロードを突破した「Coke ON」アプリを活用し、2017年に実施した「アクエリアス熱中症対策キャンペーン」では、参加ユーザーの現在地の気温に応じて当選確率が変動。暑いほど当選確率が高くなることで、より熱中症対策が必要なシーンで多くの方に「アクエリアス」をプレゼントした事例です。
通常は出稿先としてペイドメディアを考えがちですが、「Coke ON」から自動販売機への送客という「オウンドサンプリング」になることで、従来では難しかったリアルタイム性のあるサンプリングが可能になり、高い引き換え率を実現したそうです。
また、サンプリングという購買に近い行動データと紐づいた要素データが増えていく点も、革新的です。ゆくゆくは、気象データだけでなく、自動販売機やアプリ内でのデータなど多種多様なデータをAIが学習し、売上に最適化されていく施策に向かっていきそうですね。
「これをやったらどうだろう?」と思うのは容易ですが、その効果や要因を分析するスキームを構築されているのは、秀逸です(芦田氏)。
Case 2
ダイキン工業「空気感インフォメーション」
気象データを価値あるコンテンツとして訴求
世界的な空調メーカーとして有名なダイキン工業。エアコンや空気清浄機などの商品プロモーションだけではなく、「空気の学校」などのオウンドメディア施策も過去実施されてきました。消費者のライフスタイルの変化やメディアの変化を受け、温度・湿度・気象という「空気の情報」をユーザーに広く伝えるために実施されたプロジェクトです。
モバイル時代の特性を踏まえ、Googleの「リアルタイム・データドリブン・クリエイティブ」という広告配信の仕組みを利用し、画面を見ている人に今いる場所の温度・湿度・気象情報を届けるリッチクリエイティブを展開 …