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進化するデータ デジタル時代の「テレビCM」活用

第55回「宣伝会議賞」中高生部門の受賞者に聞く「私たち、CMをこんなふうに見ています!」

第55回「宣伝会議賞」中高生部門では、レベルの高いアイデアが多数集まりました。ここでは、グランプリ、準グランプリ、ゴールドを受賞した高校生3名に、彼らがテレビCMを始めとする広告について感じることを語ってもらいました。

(左)第55回「宣伝会議賞」中高生部門 準グランプリ 持田勘多さん
(中)第55回「宣伝会議賞」中高生部門 グランプリ 勝山葉月さん
(右)第55回「宣伝会議賞」中高生部門 ゴールド 米田昌生さん

受賞者に聞く、作品づくりの方法 ポイントは「妄想力」

──なぜ、広告コピーのアワード「宣伝会議賞」に興味を持ったのですか。

勝山:広告のキャッチフレーズを見るのが好きで、前々から公募のできるアワードがあれば挑戦してみたいな、と思っていたんです。たまたま「宣伝会議賞」のことをネットで知って、「ラッキー」と思いました。元々、物事を端的に伝えるコピーライターの仕事はすごいなと興味もあったんです。

持田:僕は以前から広告に限らず、公募賞に応募していたんです。中学の頃の友だちが海外にいるので、会いに行く資金が欲しいけど、バイトをするのもな……と(笑)。何かいいものはないかと探しているときに、「宣伝会議賞」を見つけました。初めは賞金目的でしたが、やってみたらおもしろかったです。

米田:私は通学に渋谷駅をいつも使っていて、「宣伝会議賞」のポスターとリーフレットを見て「やってみたいな」と思ったのがきっかけです。ちょうど授業で広告のことをやっていたのですが、その授業はちょっと広告に対して批判的な授業だったので(笑)、「じゃあ、ちょっとつくる側に立ってみようかな」と。

──作品はどうやってつくっていきましたか。

勝山:私は長さをまず決めて、その後は課題に対して自分が思うことをパッと書いていった感じです。受賞作は自分の実体験ではないですが、でも実際に高校生活での経験に近しい感覚はあったので、「こういう展開になることもあり得るかな」と、全部妄想でつくりました(笑)。

持田:例えば、今回はマテル・インターナショナルさんの作品で受賞しましたが、「UNO(ウノ)」についてどんどん派生して考えていきました。それで「修学旅行でウノやったな」という思い出が呼び起こされて。そういえばあのとき、靴下忘れたなと(笑)。思い出をそのまま作品にするのではなく、嘘ではないギリギリのおもしろい線を狙おうと思ったんです。

あとは、課題から連想して、空想して、時には勝山さんと同じく妄想もしながら(笑)、つくっていきました。

米田:実は私も妄想で作品をつくりました。三ツ矢サイダーのイメージといえば、私の中では"野球部男子"のイメージ。その対極にあるのは"女子高生のスタバ"かな、と(笑)。「じゃあ、インスタにスタバの写真をアップする」女子と対極にあるところを批判……とかではなく、「そっちじゃないことがかっこいい」みたいな、「大人びないほうが、今らしくて、青春っぽくて、今だけの時間みたいでいいな」と思って、受賞作はつくりました。持田くんと同じで、どんどん派生していくような感じで。そういう図を脳内で描いていました。

遠回しで伝えるCMが好き つくり手の狙いを推測しながら見る

──皆さんは普段テレビCMを見ますか。

米田:私の中にある三ツ矢サイダーの野球部男子のイメージは、CMの影響も少しあるかもしれないです。なぜか三ツ矢サイダーと野球部男子の坊主頭がつながっている気がして…。私の中で「青春」と言えば、野球部のイメージだから、そこから来てるのかも。ちなみに、私はテレビCMすごく好きです。CM集だけYouTubeで見ちゃうくらい(笑) …

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