自然派化粧品「ナチュラグラッセ」は昨年9月、ブランドの全面リニューアルを敢行。そのプロモーションで動画メディア「KALOS」を活用した。さらに動画をロフトの店舗での販促に活用して大きな成果をあげた。施策の狙いを、ネイチャーズウェイの菱川淳介氏とロフトの菅野弘太郎氏、エブリー「KALOS」編集長の田原朋恵氏に聞いた。

(左)ネイチャーズウェイ ナチュラグラッセ・チャントアチャームBU 営業チーム
マネージャー 菱川淳介氏
(中)エブリー 「KALOS」編集長 田原朋恵氏
(右)ロフト 執行役員 オムニ販売部 部長 菅野弘太郎氏
自然派化粧品のパイオニアがブランド刷新で動画広告を活用
菱川:2008年に誕生した化粧品ブランド「ナチュラグラッセ」は、2017年9月にブランドの全面リニューアルを行いました。肌に優しい自然素材へのこだわりや、高いスキンケア効果を持つメイクアップ用品であることを強みとしてきたブランドですが、近年ナチュラルやオーガニックの市場が拡大。自然派化粧品の「安心・安全」イメージだけでは差別化が難しく、改めてブランドの提供する価値を定義することになったためです。
リニューアル後は、スキンケア効果を極めつつも、肌への溶け込み方や発色などメイクの仕上がりを追求したアイテムを取り揃えました。パッケージデザインも一新。ドルチェをモチーフとした、かわいらしく若いイメージから、「植物の力で日々を健やかに彩る」というブランドコンセプトを体現するクリエイティブに変更しています。ブランドにとって、大きな転機となるリニューアルにあたって動画広告を活用できないかと考え、パートナーに選ばせていただいたのが「KALOS」さんでした。
田原:お話をいただいてから、動画で何をどのように伝えれば、新しいパッケージや商品ラインナップがユーザーに認知されるのか、検討を重ねました。さらに、以前から「KALOS」や、レシピ動画「DELISH KITCHEN」の動画コンテンツを店舗やアプリでご活用いただいていたロフトさんにご協力いただき、「KALOS」で掲載するだけでなく、商品を陳列するロフトの売り場でも、「ナチュラグラッセ」の動画広告を活用してはどうかとコラボの話がまとまりました。
菅野:ロフトは、リアル店舗やECサイトをつなぐオムニチャネル化を進めており、その中心となる「ロフトアプリ」のダウンロード件数は350万人を突破。オムニチャネル化においては、動画コンテンツの活用がキーになると考えています。アプリからの商品情報やSNSの動画を契機としてリアル店舗やECサイトへの集客に繋げることができますし、店頭では「動くPOP」にもなります。様々な媒体、オンライン・オフラインをつなぐ存在として動画に期待をしているのです。
今回のように、ブランドリニューアルとなると、売り場の中でも目立つ位置に置かれます。動画コンテンツを活用すれば、さらなるブランド認知・売上アップが期待できると考えました。

ロフトの「ナチュラグラッセ」の売り場。動画のインパクトに、思わず足を止めてしまう売り場が実現した。
「印象別メイク」動画で店舗での"自分ごと化"を図る
田原:店頭での動画活用においては、まずはお客さまに足を止めてもらうことが重要です。商品や新パッケージのイメージだけを強調するのではなく、商品を"自分ごと化"させ、「実際に手に取ってみよう」「テスターを試してみよう」といった行動を促すべきだと考えました。
そこで、人の顔の系統や目指す雰囲気に合わせた「印象別メイク」のHowTo動画の内容で、"自分ごと化"を狙った動画広告を制作しました。「透明感メイク」「クールメイク」「フェミニンメイク」の3種に合わせ、具体的に「ナチュラグラッセ」のどの商品を使って、どのようにメイクするのかを丁寧に見せています。Web用と店頭用では視聴環境に合わせて尺や内容を変え、2種類のパターンを制作しました。
「『ナチュラグラッセ』を使ったメイクの仕方」ではなく、まずは「どんな印象を与えたいか」「自分にはどんなメイクが合うか」という、ユーザーにとって身近で自分にも関係のある問いから始まることがクリエイティブのポイント。これまでエブリーが蓄積してきた"自分ごと化"させるための企画ノウハウや、ユーザーとの接点を多く持つ動画メディアという立ち位置を生かし、ブランドとユーザーの架け橋となるような動画づくりを行いました。
菱川:ブランド側からすると、自然派化粧品であることや、スキンケア成分などの商品機能の部分を訴えたくなりがちです。しかし今や自然派化粧品は決して珍しくなく、選択肢のひとつとなっている。「印象別メイク」という切り口の動画によって、自然派だからではなく「このメイクをしてみたい!」と、仕上がりへの期待を持って商品を購入してもらえるのではと期待しています。
実際に、売れ行きは好調で、リニューアル後3か月の平均売上は、リニューアル前と比べて1.5倍を達成しました。特に主力商品であり、動画の冒頭に登場する「メイクアップクリーム」は売上の伸び率が高く、動画をきっかけにご購入いただいたお客さまが多いと手ごたえも感じています。

3種、制作した「ナチュラグラッセ」のHowTo動画。
動画が販売員の役割を果たし店舗での売上アップ
菅野:ロフトの売り場では「ナチュラグラッセ」のコーナーにモニターを設置し、動画コンテンツを流して販売しました。動画の内容に合わせた「印象別メイク」のPOPも設置したところ、従来に比べて売上が増加。こうした結果を見ても、売り場においては今後、動画コンテンツが販売員の役割を担えると期待しています。
売り場でお客さまの心を動かすのは、実演販売や、お客さまにとってリアリティのあるシチュエーションで使い方をアドバイスすること。販売員やビューティーアドバイザーが常駐していない小型店舗で、動画がその代わりを担ってくれている、と手ごたえを感じているところです。コスメ用品だけではなく、生活雑貨などロフトの扱う幅広い商品で、今後も動画広告の活用をしていきたいと考えています。
菱川:売り場や販売員の方に動画広告を共有することで、店舗に陳列する什器のイメージ、メイン商品や販売イメージなどを簡単に共有し合えるのも、ブランド側にとってありがたいところです。
田原:店舗での動画コンテンツの活用や営業ツールとしての動画活用は、今後ますます増えると考えています。商品と顧客、商品と販売側をつなぐ役割として、動画を活用していただきたいです。
「KALOS」を選んだポイント
POINT 1 ▶ 商品を"自分ごと化"させる動画の制作ノウハウがある
POINT 2 ▶ 店舗でも動画の二次利用ができ、商品と顧客のつなぎ役になる
POINT 3 ▶ シーンやメディアに合う尺・内容で、動画のつくり分けが可能

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