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進化するデータ デジタル時代の「テレビCM」活用

視聴率も「個人」の時代へ─そこでは、テレビとデジタルがつながる

コピーライター/メディアコンサルタント 境 治

これまでの指標やシステムから一新、4月から変わる「視聴率」。メディアコンサルタントの境 治氏に、「視聴率」が変わることで可能になることや、今後のテレビを巡る新しい動きについて聞きました。

テレビが変わる 春よりシステムが刷新に

2018年はテレビというマーケティングデバイスが新しいパラダイムに走り出す転換点として記憶されるでしょう。「視聴率」という、長らくテレビビジネスを支えてきた指標が変わるからです。

この春から、関東圏の視聴率測定が世帯から個人になり、スポット取引で使われ始めました。さらに、リアルタイムの視聴率に加えて、タイムシフト視聴率も放送7日後まで計測し取引に使われます。ビデオリサーチ社では、タイムシフト視聴率そのものはすでに2016年から計測をスタートしており、3カ月ごとに上位番組を発表していました。これを実際に取引に使うわけです。

ただしリアルタイム視聴率は今まで通り番組の視聴率ですが、タイムシフト視聴率はCMだけの視聴率です。録画視聴ではCMがスキップされることも多いので、CMを見たかどうかに計測を限定。この新方式は「P+C7」(Programと7日後までのCommercial)という通称で呼ばれています。

タイムシフト視聴率もカウント、世帯から個人へ。大きな変化ですが、ではそれが具体的にどう影響を及ぼすのか、今の時点ではよくわかりません。この変更は昨年10月には日本アドバタイザーズ協会(JAA)が賛同を表明し決定しましたが、それから猛スピードで、業界内に対して説明が行われました。いろいろと混乱もあったようですし、中にはどう影響するかわからないので、しばらくスポット発注をしないと決め込んだ企業も出てきたと聞いています。

導入から半年ぐらいは実務作業の中で具体的に何がどうなるか、手探りしながら進むことになるのでしょう。とはいえ、この50年間ほど続けてきたシステムの刷新を一年未満で決定したのですから、すごい英断だと感心してしまいます。

何ができるようになる?視聴率を巡る新しい動き

さて視聴率を巡る新しい動きは、これだけではありません。ひとつには、細かに視聴データを収集し分析できる手法が進んでいること。もうひとつは、テレビとデジタルの共通指標をつくって定着させようという動きです。

前者では、スイッチ・メディア・ラボ社が首都圏約5000人(約2000世帯)の視聴データを計測し、あらかじめ対象者のプロフィールや趣味嗜好などを調べておくことで"どんな人が見ているか"まで計測できるようにしています。さらに昨年、インテージ社がテレビメーカーの視聴ログを収集して分析できる体制を整えました …

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