カンヌライオンズ、ワンショーと並ぶ世界三大広告賞の一つ「クリオ賞」の今年の結果が明らかになった。ここでは、ソーシャルメディア、デジタル、ブランデッドエンターテインメント、イノベーティブ、ダイレクトの5部門で、最高賞の「グランド・クリオ」に選ばれた事例を紹介する。
01 ソーシャルメディア部門
便利すぎる! 絵文字でピザを注文可能に
ビジネスアイデア
ドミノ・ピザ「Emoji Ordering」

手がけたのは、クリスピンポーターボガスキー。
モバイルデバイスの普及とともに、コミュニケーション手段として浸透してきた絵文字。日本で生まれて爆発的に広がり、いまや世界中の人が「Emoji」と呼んでSNSやメールで活用している。特に若年層の間では、こうした非言語コミュニケーションが主流になりつつある。
こうした中、若年層への訴求を強化したいドミノ・ピザが開発した、イノベーティブで楽しい、新しいピザの注文方法は、その絵文字を使ったものだった。ドミノ・ピザのオンラインアカウントを持っているユーザーなら誰でも、絵文字でピザを注文することができる。「Pizza Profile(ピザ・プロファイル)」に名前やメールアドレス、電話番号などを登録しておき、注文するときにドミノ・ピザのTwitterアカウントにピザの絵文字をツイートするだけでピザが届く。他の文字を打ち込む必要は一切ない(#EASYORDERと打ち込むことでも注文可能)。
ローンチ1日目で約500 件のサインアップがあり、幅広いメディア露出によって瞬く間に話題が広がった同施策。カンヌライオンズ2015では、チタニウム部門でグランプリを受賞した。
ドミノ・ピザのさまざまな注文方法を紹介するWeb サイト「Domino's Any Ware」(画像右)では、絵文字オーダーのほか、Android / iPhoneでの音声オーダー、サムスンのスマートテレビ(「Domino's Tracker」というシステムで注文履歴を呼び出して、再注文することもできる)やスマートウォッチ「ANDROID WEAR」「PEBBLE SMARTWATCH」を使ったオーダー ...