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ネット時代の創作活動 複製技術の進化と創作

志村一隆

ちょうど浮世絵から写真という展覧会ポスターを見かけた。

複製技術 ─インターネット以前

かつて、ヴェルダー・ベンヤミンは、『複製技術時代の芸術』という著書で、アートが持つ一点性のアウラ(オーラ)は消えていくと言った。

ベンヤミンが語った複製技術は、写真機のことである。本物そっくりに風景や肖像画を描く画家の仕事は写真機が奪ってしまった。

写真や印刷などの大量生産システムは、工業化社会の経済合理性にかなっている。そして、そこにどう一点性のアウラを保つのかがクリエイターの悩みであった。その戦略的回答の一つが、ウォーホルなどのポップアートであり、よりビジネス的な要素が強いのが広告のクリエイティブであろう。

誰もが創作活動に参加する時代

ここまでは、インターネット出現以前の話である。複製といっても他人の作品をコピーすることはないし、そんなツールもなかった。

それが、デジタル化とインターネットの拡大で、世界中の知見・作品にアクセスし、それを簡単に複製できてしまう環境になってきた。ベンヤミンがその本を書いた20世紀初頭は、誰かの作品をそのまま複製するところまでは想定していなかっただろう。

他人の作品を複製するという行為は、オリジナルの発想までをもコピーするのと同じであるから ...

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