販売当初から受け継がれる「描くことを楽しんでもらう」精神 自由画教育から始まった100年間
「クレパス」が生まれた1925年は、画家・山本鼎が提唱する自由画教育運動の真っ最中。手本の模写が中心だった図画教育から「見たまま、感じたままの絵を自由に描く」教育へと方向転換する時期だった。
ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略
2015年で発売から40周年を迎えた「Calbeeポテトチップスうすしお味」。お馴染みの味として全国で支持される同商品は今年、「あけたら、えがお!」を目指し、新たな価値の提供に挑んでいる。
(左)1975 (右)2015
カルビーが発売しているポテトチップスは日本のポテトチップス市場の約7割を占める。同社のトップブランドであり、そのルーツでもある「Calbee ポテトチップス うすしお味」が発売されたのは1975年のこと。
発売当時、市場で販売されていたポテトチップスの価格は、1袋120~150円ほどだったが、カルビーのポテトチップスは内容量90gで100円に設定。発売翌年の1976年には、当時まだ14歳だったタレントの藤谷美和子さんを起用したテレビCMを投下。おどけた調子で「100円でカルビーポテトチップス買えますが、カルビーポテトチップスで100円は買えません。あしからず」と言うキャッチフレーズが評判となり、同社はポテトチップス市場シェアトップのブランドに躍り出る。
このヒットにより、ポテトチップスは気軽に食べるスナック菓子として広く定着し、今や「ポテトチップス」全体の年商は700億円を超える。
ポテトチップスは、じゃがいもを薄くスライスして油で揚げ、塩を振るという製造工程がシンプルであるため、他社商品との差別化が難しい。そこで同社では、発売直後から多様なフレーバーの開発に力を注いできた。1976年にはのりしお、78年には爆発的なヒットとなったコンソメパンチを発売した。
現在では、さらにフレーバーを拡充し、定番商品の他に、地域限定や期間限定、コンビニ限定なども含め、常時30種類近くの商品をラインアップしている。限定商品には熱狂的なファンが生まれやすく「本当においしい!」「この味をつくってくれてありがとう」など、感謝の声がわざわざお客様相談室にまで寄せられるという。
しかし40周年を迎えるにあたり、同社では多様なフレーバーの根底となる、カルビーのポテトチップスならではの特長を今一度再考。「当社のポテトチップスの強みを改めて考えてみた結果 …