最近になってテレビCMを始めた企業、出稿量を増やした企業は、何を期待してテレビへの投下を決めたのか。嗜好性の強い、海外アルコールブランドのBtoB企業に、テレビの活用法とその効果を聞く。

ビーチとコロナ、音は波音とカモメの鳴き声だけというシンプルな構成でブランドの世界観を表現した。
重視するのは「ブランド体験」テレビは体験促す、サポート役
モルソン·クアーズ·ジャパンでは、メキシコ産輸入ビール「コロナ・エキストラ」のブランドキャンペーン「Find Your Beach」を7月から9月にかけて展開した。
同社では「コロナ」の他、「ジーマ」や「ブルームーン」などのブランドを抱えるが、比較的ターゲットが明確かつプレミアムな商品であるため、国内の酒類メーカーと違い、CMで一気に認知を獲得し、トライアルを促すようなメディア戦略はこれまで行ってこなかった。バーやカフェなどの飲食店を対象に営業活動を行い、そこでいかに価値あるトライアル体験を提供できるかに重きを置く戦略をとっており、大々的にテレビCMを展開することは少ない。
しかし今回のキャンペーンで同社は …
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