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国内企業のデジタルマーケティング実態

デジタルリテラシーを高めるため、現場担当者は何ができる?

シチズン時計×三菱レイヨン・クリンスイ×セメダイン

リアルの世界では高い認知度、ブランド力を持つ企業が、ネット・デジタル空間においても同様に消費者のマインドシェアを高めるために、今取り組むべきことは何か。また、そこに進出していく上で課題となる社内の問題とは。

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左から
加藤 昌哉(かとう・まさや)
シチズン時計 シチズンブランド事業本部 戦略企画部 担当課長
戸越 隆弘(とごえ・たかひろ)
三菱レイヨン・クリンスイ ダイレクトコミュニケーション部
手塚 努(てづか・つとむ)
セメダイン 営業統括本部 営業統括部 管理グループ 課長

新メディアへの対応後れは克服していきたい

加藤▶ シチズンブランドは、これまで機能性を全面に打ち出すコミュニケーションをグローバルで展開してきました。しかし、社会の変化に合わせて人々の価値基準が変わり、「機能性が高く、丈夫で、リーズナブルであれば良い」という時代は終わりつつある。ブランド認知が高いだけでは不十分で、ブランドが持つイメージや世界観がその人の感性にフィットするかどうかが、モノを選ぶうえでの重要なポイントになっており、ブランディングの重要性を今改めて感じています。私の所属している部門は世界の各拠点のスタッフや社内各部門との調整役を担いながら、グローバル全体の戦略を考えています。そこでは当然、デジタルマーケティングに関する議論も出てきますが、歴史があるばかりに、新しいメディアに対する理解や対応で後れをとりがちなのが課題です。

戸越▶ 当社は、来年販売30周年を迎える浄水器メーカーです。浄水器自体が一般の認知が低く、使用率は40%程度。また、ご家庭で浄水器を設置していても、どのブランドのものかを知らないという方も少なくありません。消費者とブランドとの接点をいかに増やしていくかが目下の課題です。私は、長く広告宣伝・マーケティング部に所属していましたが、2013年10月にダイレクトコミュニケーション部にも籍を置き、お客様との直接コミュニケーションも併せて担当するようになりました。WEB・SNS、デジタル領域のほか、12月11日に都内にオープンした“こだわりの水を体感できる”カフェ「MIZUcafe」の企画運営にも携わっています。お客様と直接接点を持たなかったメーカーのビジネスモデルの中で、私のような部門に人材を割くことはまだまだ難しい。そこでどう効率的に進めていくべきかを模索しているところです。

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