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受験生の共感は「2分30秒以内」に 進学領域のプロが教えるサイト刷新の道筋

ボーダーリズム

オープンキャンパス予約や出願が行われる学校のウェブサイトは、受験生にとって重要な窓口。しかしサイトが複雑で、本来訴求したい学校の特長や学びについての情報に到達できていない。そう指摘するのは、学生募集の広報を得意とするボーダーリズムだ。

「出願者数を増やしたいので、私たちの学校の募集広報を診断してもらえませんか」。

進学領域に特化し、学生募集や学校ブランディングを支援しているプロデューサー・プランナー集団のボーダーリズムのもとには、大学や専門学校からこうした相談が届く。

必要な情報に到達できない

特に受験生との重要な接点となる学校のウェブサイトについては、「事前イメージだけで判断しがちな学生に対し、いかに2分30秒以内に共感してもらえる情報に触れてもらい、継続して来訪してもらえるかたちがつくれるか」がポイントだと、同社でデジタルプロモーションの立案を担う横地祐人氏は話す。

「私たちの調査では、ユーザーが学校サイトに1回訪問する際の滞在時間は平均2分30秒と、短いことが分かっています。しかし、出願の決め手となる要因は、多岐にわたります。学科の内容が志望する分野と一致するかだけでなく、校風やキャンパスライフ、将来の進路などがあります。つまり、ユーザーに1回のサイト訪問ですべてを理解してもらうのは難しいのです。そこで、初期接触では短時間で魅力を体感してもらいつつ、継続してサイトに来訪したくなる状態にする必要があります。受験生にとって併願校となるような、志望度がそこまで高くないと思われている学校ほど、こうした情報の設計が重要になります」。

だが学校サイトの現状を見渡してみると、トップページから複数ページを遷移し、探さなければ目的の情報にたどり着かない構成になっていることが多い。「学校の特長を端的に知りたい」と、他校と比較検討しながらサイトを見ている受験生にとっては、サイトのどこを見れば学校の特長がおおまかに把握できるのか分からず、限られた情報を見て、イメージだけで他校と比較検討する状態に陥ってしまうのだ(図参照)。

横地氏とともにデジタル領域のプランニングを行う髙畠拓也氏も次のように話す。

「ある学校のサイトでは、トップページから、学校の強みとなる学科情報を説明するページへの到達率が2%しかありませんでした。本来、学校側が訴求したかった、各学科でどのような学びが得られるのかについての情報が、ユーザーにほとんど見られていなかったのです。企業のサイトでいえば、商品ページが見られていないのと同じこと。すぐに改善が必要な状態でした。そこでトップページをスクロールするだけで、学校の特長や学校らしさが伝わるコンテンツに誘導できるサイトにリニューアルをしました。読んでいて気になる項目については下層ページに飛べるようにしています。情報を置いておくだけではサイトは機能しませんから、受験生がアクセスしているページが、シンプルに、自分達はどんな学校なのかが伝わる構成になっていることが求められています」。

第2のトップぺージとは

ここで注目しておきたいのは、「オープンキャンパス」のページが、トップページの次点にくるほど、突出して閲覧率が高い、という実態だ。「高校の課題で、どの大学や専門学校のオープンキャンパスに参加するか検討しているユーザーは、学校が持つ特長などの情報に触れないまま、事前イメージでオープンキャンパスの参加有無を検討している可能性があります。にもかかわらず多くのサイトは、オープンキャンパスページに、イベントの日程や概要の説明だけを掲載しています。これは非常にもったいない。第2のトップページともいえるオープンキャンパスページには、学校紹介や学科情報など、基本となる情報への導線を貼ることで、学校について関心を持ってもらうことが重要です」と横地氏は言う。

例えば、同社が支援した総合学院テクノスカレッジのサイトでは、受験生からの関心の高いオープンキャンパスのページを有効活用し、32学科86コースという学びの幅広さや、卒業した先輩たちのキャリアストーリーが参考になることについて触れ、学校らしさをプレゼンする場としている。

総合学院テクノスカレッジのサイトは、受験生からのアクセスが高い「オープンキャンパス」ページが充実。その内容は、オープンキャンパス日程やその概要にとどまらず、「どのような学び」と出会える学校なのかや、他校との違いなどをコンパクトに訴求。学校の特長を知ってから、オープンキャンパスへと訪れる流れをつくっている。

学校の課題に伴走する

学校が抱える課題に伴走するボーダーリズムでは、こうしたサイト戦略の支援にとどまらず、学生募集で何を打ち出すかといったコンセプトづくりから、広報予算配分の立案、学校全体のブランディングも行っているほか、サイトリニューアルにおける学内の合意形成支援や、ウェブ制作会社へのオリエン、ディレクション、学校の教職員を対象にしたGA4を使ったサイト分析結果をフィードバックする勉強会を行うことなどもあるという。「募集広報における課題は、他校と比較した学校のポジションや、立地、地元でのイメージなど、学校によって様々です。データ分析はもちろんのこと、広報担当の方と対話しながら、伴走するスタイルで進めています」(横地氏)。

ボーダーリズム
WEBプランナー
髙畠拓也氏(たかはた・たくや)

ウェブ制作会社にてプロジェクトを推進。ウェブ制作のほか広告など、トータルのプランニングを担う。

ボーダーリズム
クリエイティブディレクター
横地祐人氏(よこち・ゆうじん)

博報堂アイ・スタジオにてデータ起点の戦略立案を数多く経験。リクルートを経て現在は進学領域に特化したデジタルプランニングを担う。

    お問い合わせ

    株式会社ボーダーリズム

    https://www.borderizm.jp/
    〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-3-1 QIZ恵比寿902
    info@borderizm.jp

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