報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。
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2008年に誕生したニュース解説メディアの「JBpress」。国内外の政治経済・社会の動向を分析した独自記事のほか、アメリカ、中国、韓国、ロシアなど世界各国の執筆陣から寄せられるオリジナルコラムを配信。また、「Financial Times」や「The Economist」など海外メディアの記事から、日本にとって重要な記事を厳選して翻訳するなど、グローバルな視点で国際政治・経済の動向を伝えている。
同社のユーザー調査によれば、読者の半数近くが経営の中枢を担うマネジメント層だ。
ウクライナ侵攻後に利用者増
2023年6月に編集長に就任した細田孝宏氏は、これまで『日経ビジネス』(日経BP)や「日本経済新聞」などで記者・編集者を務めてきた。細田氏は、「JBpress」のミッションについて「単なるニュースではなく、ニュースの真相と深層を伝えること」と語る。
「他のニュース解説サイトとは異なる特色を出して、読者の『もっと知りたい』『もっと考えたい』に応える記事をお届けしていきたいと考えています」(細田氏)。
「JBpress」が他のウェブメディアと異なる特色のひとつが、立ち上げ当初からグローバルを主なテーマに据え、海外の政治・経済・ビジネスに関するコンテンツに力を注いできた点だ。
大手新聞社のように記者を海外に駐在させる形ではなく、JBpressでは現地在住のジャーナリストや大学で教壇に立つ専門家などに執筆依頼や寄稿を募っている。
「社内スタッフとして記者を抱えている新聞社などは、すぐに記事を書いて出すことができる即時性が強みです。一方、我々のような外部寄稿が中心のウェブ媒体は、即時性で劣る分、テーマによって独自の角度や視点を持った人に書いてもらうことができます。このフレキシビリティは『JBpress』の強みですね」。
調査会社のニールセン デジタルのレポートによると、ロシアによるウクライナ侵攻後の2022年3月、デジタルコンテンツ視聴率が大きく伸びたメディアのひとつに「JBpress」が挙げられた。世界情勢が大きく変化する中で、「JBpress」の...