日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

社会の空気分析と広報

SNSにおける情報拡散のカタチとは?

佐野幸恵(筑波大学)

数値から社会現象を読み解く、社会経済物理。客観的なデータから浮かび上がる社会の雰囲気は、広報戦略を練る上でのヒントを与えてくれます。

先月号に「自社の公式Twitterアカウントの運用」は5割超というアンケート結果が掲載されていました。広報関連業務においてSNSにおける情報発信は年々、存在感を増しています。しかし自社が発信した情報が、どのような「カタチ」をして、受け手に届いたのか把握する機会は少ないのではないでしょうか。

カタチという点で、ここではネットワークを考えます。Twitterの場合、ユーザーをノード(点)、リツイートをリンク(線)で表します。原稿執筆時点で話題のトピックに関するツイートで、情報拡散のカタチを比較してみましょう。は「鬼滅の刃 柱合会議」を含むツイートと「コロナワクチン 死亡」を含むツイートを集めて、それぞれ一番大きい塊(最大連結成分)を可視化したものです。データを絞り込むために、それぞれ関連する単語をつなげて、2020年12月時点に収集したデータを用いています。

図「鬼滅の刃」に関するリツイートネットワーク(左)と「コロナワクチン」に関するリツイートネットワーク(右)

データ分析協力:筑波大学 システム情報工学研究科 浅野翔

「鬼滅の刃」の中心にいるのは...

あと62%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

社会の空気分析と広報 の記事一覧

SNSにおける情報拡散のカタチとは?(この記事です)
アメリカ大統領選挙と2020年の空気感
今後の空気感はどう変化するのか?──パターンを比較することで読み解く
会話の端々から感じる社会の空気感、どう測るのか?
社会の空気感はどう変わった?「緊張・不安を表す感情」の変動

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する