数値から社会現象を読み解く、社会経済物理。客観的なデータから浮かび上がる社会の雰囲気は、広報戦略を練る上でのヒントを与えてくれます。
新型コロナウイルスで、社会の空気感はガラリと変わりました。2月は、全国一斉休校の影響で緊張感が高まり、出歩く人が激減。好天が続き桜も開花した3月の3連休は、気の緩み、と言われるように出歩く人が増加しました。このように社会の空気感は、実際の人々の行動に密接に結びついています。
では、社会の空気感は「どのくらい」変わったのでしょうか?例えば、緊張感は何日間、持続していたのでしょうか?温度計や気圧計は、物理法則に従って、目には見えない空気の温度や気圧を数値化して観測できます。一方、社会の空気感を数値化することは、そもそも定義をすることすら困難です。しかしインターネットの普及によって、社会の多くの人が気軽に文字をウェブに書き残すことが可能になった現在、そういった試みも、少しずつ可能になってきています。
コロナ第2波「緊張感」薄れ
図は、2020年1月から8月まで、ウェブから「緊張・不安を表す感情」の変動を抽出したものです。まだ...
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