オンライン動画管理プラットフォームを提供するブライトコーブは12月12日、第4回「インターナルコミュニケーション研究会」を開催し7社が参加した。今回は2020年を迎えるにあたり、各社の社内広報戦略について意見を交わした。
今回の参加企業はウエディングパーク、オムロン、クレディセゾン、ストライプインターナショナル、ファクトリージャパングループ、ファミリーマート、ブリヂストンの7社(五十音順)。それぞれ広報関連部門で社内広報などを担当している。
研究会を主催するのは、オンライン動画プラットフォームなどを提供するブライトコーブ。今回も社内広報の事例共有のほか、終盤には各社から2020年の活動方針について発表した。
アイデンティティを動画で表現
第一部では、整体・骨盤調整の「カラダファクトリー」を国内外で320店舗以上展開するファクトリージャパン広報部部長の海野由美子氏が社内広報の事例を発表した。同社では従業員のビジョン共有のために動画を活用している。その背景には、2008年以降の店舗数急増など規模の変化があった。「“第二の創業”を迎えるにあたり、従業員のエンゲージメント向上が課題となっていました」。
そこで顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSを活用。スコア向上のためには「業務のマニュアル化やサービスの質向上だけではなく、従業員のビジョン共有が重要」と考え、創業当時から大事にしているアイデンティティやお客さま対応の心得を15の項目に集約。「バイブル」として従業員に冊子を配布した。ただし言語化しただけでは、社内浸透までにハードルがあった。
そこで実際に各店舗でのお客さまとのエピソードなどをもとに、同社の心得を体現したストーリーを映像化することに。従業員が自ら働く喜びを感じた瞬間を語るほか、お客さまの感謝の声も盛り込んだ動画は思わず涙してしまうような仕上がりだ。海野氏によれば「一連の取り組みによりスタッフのエンゲージメント強化やロイヤルティ向上につながっている」といい、手応えを感じている。
社内に動画制作スタジオ新設
続いて、結婚式場の口コミサイトなど複数の専門サイトを運営するウエディングパーク経営本部 広報・宣伝マネージャーの菊地亜希氏が登壇した。
同社は急速に規模が拡大するなか、もともと重要視してきた企業文化の醸成に改めて力を入れている。「社員全員が一体感をもって理念やビジョンの実現に取り組む」という目的を掲げた、社内コミュニケーション活性化策が中心だ。
その一環で注力しているのが、動画の活用。例えば社員総会で公開する経営方針発表用の動画を内製し、社内SNS上で共有し浸透を促している。
2018年には社内に動画専用のスタジオを設けた。外部に発注する場合もあるが、自社の動画ディレクターが社内向け動画の制作を担うことも多い。結婚式場などウエディング企業のプロモーション支援が本業のため、普段は支援先の動画制作で利用している。
今回の研究会では、参加者がスタジオを実際に見学する時間も設けられた。「今後はブログなどを活用し、社外にも社内の取り組みを発信していきたい」と菊地氏は説明した。
社内広報の効果測定に課題
第二部では、参加企業がそれぞれ「2020年の社内広報戦略」の方針3点を発表し合った。中でも共通して挙がったのが、「効果測定のための社内調査の方法と検証」「社内と社外のメッセージ統一」など。
特に効果測定に基づくPDCAサイクルの確立は関心が高く、実際に用いている調査方法や項目について活発な意見が交わされた。本研究会は2020年も継続的に開催予定だ。
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