米国発の「ゴアテックス」ブランドを扱う日本ゴア。タウンホールミーティングの導入やオフィスの刷新など、国内3拠点のコミュニケーション活性化を進めている。
防水透湿性素材「ゴアテックス」で知られる化学メーカーの日本法人・日本ゴア(東京・港)では、2014年に広報部門を本格的に立ち上げ社内コミュニケーションの強化を進めてきた。ゴアはアメリカで1958年に創業し、国内では日本企業との合弁で1974年に進出。2009年にはゴアの完全子会社となった歴史を持つ。
化学大手のデュポン出身だったゴアの創業者は、社員の創造力を引き出すユニークな組織づくりを重視してきたというルーツがある。「ゴアの組織はピラミッド型ではなく、フラットな関係性で社員同士が網目状につながっていく『ラティス構造』になっています。日本法人では合弁解消後に100%外資へと変わり、創業時から続く企業文化をいかに根づかせるかが課題でした」と話すのは、日本ゴアで広報コミュニケーションを統括する国府田人紀氏だ。
社内向けプレゼン技術を磨く
そこで2014年からスタートさせたのが、従業員が一斉に集まる「タウンホールミーティング」。東京・岡山の計3拠点で合計約600人が集まる形で年3回実施してきた。1回あたり約90分で、1時間かけて5~6人がプレゼンし質疑応答に移行する流れだ。
当初は発表者であるリーダー層も不慣れで、プレゼンのクオリティや発表内容が定まらなかった …
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