1898年に三井家別邸内に設立された農園を起源とする第一園芸。120周年を機に全社横断プロジェクトを立ち上げ、課題を解決するアイデアで「インターナルブランディング」に取り組んでいる。
2016年12月。120周年イヤーまであと1年というタイミングで、第一園芸(東京・品川)の全社横断プロジェクト「WAKUDOKI PROJECT」が始動した。メンバーは経営陣に指名された様々な部署の10人。部署間連携を促進し「常に素晴らしい製品やサービスを生み出し続ける企業(=ビジョナリーカンパニー)」をつくることが目的とされた。
事業拡大で生まれた課題
店頭販売や婚礼装花、庭園管理などを中心としてきた同社は、時代の変遷とともに室内緑化や空間装飾にも事業を拡大。2017年4月に就任した田中浩社長のもと、7月には装飾緑化事業全体を包括したブランド「OASEEDS(オアシーズ)」を立ち上げるなど、新たなビジネスチャンスの創出に力を入れている。
こうした従来からの事業拡大の流れによって、社内の課題も大きくなった。約350人の社員が部署を越えて連携をする機会も減り、部署間に壁ができるようになってしまったのだ。こういった課題を踏まえて、プロジェクトメンバーは、ビジョナリーカンパニーの実現に向けた取り組みを考案。2017年4月には経営陣の前で方向性を提案した。
その後、企業理念や個々人の目標をいつでも確認できる「クレドブック」や、企業の方向性と理念を表現した「WAYムービー」などを制作 …
あと64%