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良き社会人として生きる「技術」を――野地秩嘉『SNS時代の文章術』から

評:岡 康道(クリエイティブディレクター/CMプランナー/コピーライター)

経営・マーケティング・ビジネス・デザイン関連の新刊の中から広報の仕事に役立つ1冊を紹介します。

SNS時代の文章術
野地秩嘉/著 講談社+α新書 208ページ、840円+税

「文は人なり」という有名な言葉がある。初めて、その言葉に触れたのは小学校の高学年か、中学のころだ。しかし、どうもそんなことはない、と思い至るようになったのはコピーライターとして仕事を始めたころだ。素晴らしいコピーを書き、人生の優れた先達である人もいた。しかし、コピーは上手いが卑劣で無責任な先輩もいた。何人もいた。その中の一人は、現在も僕への少なくとも論理的ではない攻撃を続けている。その先輩のコピーは上手い。文章は実に見事だ。かつても今も。

「文は人ではない」という長きにわたる確信のもと、それでも私は「文章読本」なるものを何冊か読んできた。丸谷才一氏や最近の広告業界で活躍している(本人はそう思っていないようだが、実はたいして面白い広告を作っているわけではない)人たちの文章読本だ。

どの本にも、なるほど! と、そんなわけないだろう! という矛盾した感想を一冊の中に抱く。それだけ文章とは主観的なものなのかもしれない。あるいは …

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