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「WOMこそ経営戦略に不可欠」、米企業のマーケティングに変化

“WOM”という言葉を聞いたことがあるだろうか? Word of Mouth、つまり口コミを表わす。7月11日、東京・青山のスパイラルホールにて「WOMマーケティングサミット2014」が開催された。その中から、アメリカで行われた「WOMMA Summit 2013」参加報告会を紹介する。

(左から)電通・西山守氏、花王・本間充氏、大広・田中一成氏。

本場のサミットに500人参加

口コミを用いたマーケティングやPR活動の研究が、他のマーケティング領域と同様にアメリカで先行している。2004年、口コミ(Word of Mouth)マーケティングを推進する団体として「WOMMA」が設立。来る11月には10周年記念サミットを予定している。

日本では、口コミマーケティングなどを手がけるPR会社の有志らが集まり、2009年に「WOMマーケティング協議会」が発足し、研究や情報交換などを行っている。その主催により、7月11日に「WOMマーケティングサミット2014」が行われた。

米国の先進的なエージェンシーのマーケターを招いた基調講演や、広告主企業によるセッションなどが行われ、企業や広告会社、PR会社などから口コミマーケティングに関わる担当者らが参加。中でも本場・アメリカで昨年11月に行われた「WOMMA Summit 2013」への参加者による報告会では、米国と日本での“口コミ”の認識の違いや現地の事例が臨場感をもって語られた。

登壇したのは、花王 デジタルマーケティングセンターの本間充氏、電通iPR局の西山守氏、大広 ビジネスプロデュース局の田中一成氏。サミット全体で500人ほどの参加者のうち、日本人は3氏を含め5人だったという。

「口コミマーケティング中心だと思ったら、口コミを含むコミュニケーション活動全体が対象。こんな事例もWOMの事例と言えるのだと驚いた」と、西山氏は口火を切った。全体的な所感として強調したのは、「ブランド(広告主企業)の存在感の大きさ」だ。WOMMAはそもそも会員企業の3割が広告主企業で、エージェンシーが中心になりがちな業界団体としては広告主の割合が大きい。「スピーカーとしても多数登壇していたし、ブランド側の若い参加者も目立っていた」とのこと。

アドボカシー=“支持”を獲得

次いで、「日本で口コミの意味で使われている“バズ”という言葉はほとんど聞かなかった。バズではなく、“Advocacy(アドボカシー)”を重視していた」と話す ...

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