「売れすぎて社内で表彰されました」。開発を担当したパインの井守氏が放った一言だ。ピンクのパッケージに、大きくプリントされたアーニャの顔、そして「アーニャアメ」という商品名……。インパクトだらけのこの商品は、看板商品「パインアメ」に迫る売上を達成した。
大阪に本社を置くパインが、看板商品の「パインアメ」を発売したのが1951年。今もなお、幅広い世代に愛されるロングセラーブランドだ。
そんな「パインアメ」は2022年10月、『SPY×FAMILY』作品内に登場するキャラクター「アーニャ」の顔をパッケージの全面にあしらった「アーニャアメ」を発売した。誕生してから72年、「パインアメ」がアニメコンテンツとコラボレーションするのは初めてだ。
さらに2023年10月には第2弾となる商品も発売。『SPY×FAMILY』コラボが好調なことがうかがえる。
企画開始から半年満を持して発売を開始した
パインで商品開発を担当しながら、広報業務を兼務している井守真紀氏によると、「パインアメ」初のアニメコラボレーションに『SPY×FAMILY』を選定したのは、「コアファンの属性に偏りがなく、幅広い世代から愛されていること」が決め手になったと話す。
「パインアメにとってキャラクターとのタイアップは初めてです。『やってみたけど、売れなかった』となることは避けなければならない状況でした。そんな中で起用を決めたのが『SPY×FAMILY』。パインアメのお客さまと同じように、老若男女問わず、幅広い年代の消費者から愛されるところに魅力を感じて、コラボレーションを決めました」(井守氏)。
発売を開始した2022年10月はちょうど...